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車からキュルキュル音がする原因と修理費用/整備士の解説

車からキュルキュル音 車を知る
  • 走行中、車からキュルキュルと変な音がする
  • 走り出しやハンドル操作で音がする
  • エンジンの掛け始めや雨の日に激しく音がする

この記事は、このような車の異常がある場合の原因、修理する場合の料金などについて、元ディーラーの一級整備士が解説します。

間違いなく早く整備工場で診てもらったほうが良い案件です。

キュルキュル音の原因は主に3つ

  • エンジンのベルトによる異音
    →可能性大(雨・冬・走り出し・エアコン・アクセル連動・カーブで曲がる時・スズキ)
  • ウォーターポンプによる異音
    →可能性小(ダイハツなど)
  • その他→可能性小

エンジンのベルトによる異音

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エンジンに装着されているゴムベルトに摩耗・劣化・損傷・張力(張り)不足があるとキュルキュルと異音がします。

この現象を整備業界では”ベルト鳴き”と言います。

車からキュルキュル異音がする場合の原因で、最も可能性が高いのが、このエンジンのベルト鳴きです。

私の整備士経験からも、お客様からこのような依頼があった場合の原因のほとんどが、エンジンのベルト鳴きです。

エンジンのベルトに原因がある場合、次のような症状になる特徴があります。

  • 雨の日や冬に発生
  • エンジンかけてすぐ、走り出してすぐに発生
  • アクセルに連動して音が変化
  • ハンドルを切ってカーブを曲がる時に発生
  • エアコンONの時に発生

一つでも当てはまれば、エンジンのベルトに原因がある可能性が高いです。

エンジンのベルトとは

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エンジンのベルトとは、発電機やエアコンのコンプレサー、パワーステアリングを作動させるために必要な、合成ゴムでできたリング状の部品で、ファンベルト、エアコンベルト、パワステベルトと呼ばれる部品です。

ベルトはエンジンの力を他の装置・部品に伝えるための部品で、自動車のエンジンには車種によって、0~3本程度装着されています。

ベルト鳴きの2つの原因と修理方法・整備料金

ベルト鳴きの原因は大きく分けて2つ

  • ベルトの経年劣化によるベルト鳴き
  • ベルトの張力(張り)不足によるベルト鳴き

2つの原因によって、修理方法や費用が変わります。

ベルトの経年劣化によるベルト鳴きの場合

ベルトが摩耗・劣化するとベルト鳴きが起きる場合があります。

異音は、力がうまく伝えられずスリップしている時に出る音です。

エンジンのベルトはゴム製品なので、長年の使用により、摩耗・劣化し、最終的には切れてしまう消耗品です。

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ベルトが劣化して異音がしている場合は、ベルトを交換することで異音が直りますので、整備工場に依頼して新品のベルトに交換してもらってください。

整備料金:5,000~50,000円程度

整備料金は、車種や交換が必要なベルトの本数によって大きく変わります。大きな車や高級車ほど料金が高くなる傾向にあります。

補足:自分で交換

整備経験のない人が、ベルトの交換をするのはかなりハードルが高いです。大変危険を伴う作業でもあるので、整備工場に任せましょう。

ベルトの張力(張り)不足によるベルト鳴きの場合

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ベルトの張力(張り)が弱く、ダブついている場合、ベルト鳴きが起きます。

ベルトの張力(張り)とは、「ベルトがピンと張っているか、ダブついているか」です。

異音は、力がうまく伝えられずスリップしている時に出る音です。

このベルトの張力は、新車時には自動車メーカーが、使用過程中は整備工場が(車検時などに)点検・調整しています。

車検時などにも整備工場が張力を点検している理由は、合成ゴムであるベルトが、新品時から使用過程中に少しずつ伸びていくからです。

ベルトが伸びればダブついてきて、次第にキュルキュルと異音がしてきます。

これがベルトの張力不足によるベルト鳴きです。

修理方法はベルトの張力調整です。整備工場で調整してもらってください。

整備料金:3,000~10,000円程度

整備料金は、車種や調整が必要なベルトの本数によって大きく変わります。大きな車や高級車ほど料金が高くなる傾向にあります。

補足:近年のベルトは自動調整式

近年の車は、ベルトの張力を自動調整しているため、張力は常に適正なので張力不足によるベルト異音は起きません。しかし、経年劣化による異音は従来と同じように起きますので、異音がしたらベルト交換が必要です。

整備ミスの可能性も

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実は、ベルト異音がする場合の原因で意外に多いのが、「整備ミス」による異音です。

車検などでベルトを交換・整備した後に異音がした場合は、張力の調整がうまくできなかった場合があります。

本来、ベルト交換時などの張力調整は、各自動車メーカーが作成したマニュアルに従い、張力計などの機械を使用して整備士が行います。

しかし、整備工場の中には張力計や整備マニュアルを確認せず、「カンや経験」でアバウトに張力調整をする整備工場があるため、そのような整備ミスが起こるケースがあります。

ちなみに、元整備士である私も、このような調整不良の整備ミスを何度も経験していますが、現在では張力計を使ってしっかり張力調整をする整備工場が増えています。

もし、整備ミスによる異音であれば、整備保証で修理してもらえるので整備料金はかかりません。

関連記事>>>車の保証と保証継承とは?知らないと損

補足:自分で調整

整備経験のない人が、ベルトの調整をするのはかなりハードルが高いです。大変危険を伴う作業でもあるので、整備工場に任せましょう。

スズキの車はベルト鳴きしやすい!?

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私の経験上の話ですが、歴代のワゴンRやアルトなど、特にスズキの軽自動車にベルト鳴きの症状が多く出るような気がします。(周りの整備士にも、同じことを言う人がたくさんいます)

私の知る範囲でも、スズキでは過去にベルトの不具合によるサービス・キャンペーンなどが多く出されていて、近年搭載されているR06Aというエンジンにおいても、メーカーが無償でベルトの新品交換などを実施しています。

もちろん、ベルト鳴きはどのメーカーのエンジンにも起こり得ますが、もし、キュルキュ異音がしている車がスズキの軽自動車であれば、ベルトに原因がある可能性が高いと思っていいかもしれません。

ベルト鳴きを放置するとどうなるか

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安全上深刻な被害が出る可能性があります。また、部品が壊れるなどして修理費用が余計にかかる可能性が大です。

上述したとおり、エンジンのベルトは発電機やエアコンのコンプレサー、パワーステアリングを動かすために必要なものです。

ベルトに不具合を抱えたまま、そのまま走行を続ければ、いずれベルトが完全に切れてしまうなどしてしまい、それぞれの装置が機能しなくなます。

ベルトが切れてしまった場合の不具合の例

  • エンジンが始動しない
  • エンスト
  • ハンドルがきれない
  • エアコンが効かない

他にも、車種や状況によってはこれよりも安全上深刻な事態を引き起こす可能性があります。

また、2次的な部品の損傷により、整備料金が高くなる可能性が十分に考えられます。

ベルト鳴きの不具合が出た場合には、なるべく早く整備工場に修理依頼をしましょう。

ウォーターポンプの不具合による異音

エンジンのウォーターポンプに不具合がある場合、キュルキュルと異音がします

私の整備士経験からも、時々このような不具合で入庫する車両があります。

エンジンのウォーターポンプに原因がある場合、次のような症状になる特徴があります。

  • エンジンを始動した瞬間やアイドリング時にだけ異音
  • 「キーッ」「ヒーッ」「キュー」「キッキッキッ」に近い音

自動車整備士でも音だけで判断するのは難しい不具合で、時々上述のベルト鳴きと間違えます。

エンジンのウォーターポンプとは

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エンジンのウォーターポンプとは、エンジン内部を冷却するクーラント(冷却水)を循環させるポンプで、エンジンと一緒に高速で回っている部品です。

エンジンのウォーターポンプが機能を停止した場合、エンジンの熱を逃がすことができなくなり、エンジンは数百度まで高温になり溶損します。この状態を”オーバーヒート”といいます。

ウォーターポンプ異音の原因と修理方法・整備料金

ウォーターポンプ異音の原因は単純に経年劣化です。高速で回る部品なので壊れやすい部品と言えます。

修理方法は新品交換のみ。

整備料金:20,000〜100,000円程度

整備料金は、車種によって大きく変わります。大きな車や高級車ほど料金が高くなる傾向にあります。

補足:保証で直せる場合がある

国産車のウォーターポンプの保証期間は、5年または60,000 km。この範囲を超えていなければ保証で(無償で)直せる可能性があります。但し、その場合はディーラーでのみ対応します。詳しくはこちらの記事をご確認ください。
>>>車の保証と保証継承とは?知らないと損

補足:自分で交換

整備経験のない人が、ウォーターポンプの交換をするのは不可能に近いです。特殊な工具等が必要な場合もありますので、まず不可能と思って整備工場に任せましょう。

ダイハツのウォーターポンプが壊れやすい!?

私の経験上、ダイハツのウォーターポンプがよくこの症状になります。

異音がしている車がダイハツ車であり、上述の症状と一致する場合は、ウォーターポンプが原因である可能性が高くなると考えても良いかもしれません。

ウォーターポンプ不良を放置するとどうなるか

最悪の場合、エンジンがオーバーヒートし、壊れます

早めに整備工場で診てもらいましょう。

但し、ダイハツのウォーターポンプの異音である場合、私の経験上はそれほど急いで直す必要はないかもしれません。それほど大きな音でなければ、そのまま乗り続けることが可能な場合があります。

いずれにしても一度整備工場で診てもらうことが重要です。

その他

キュルキュルと異音がする場合、他にも原因がたくさんあります

ベルトの異音やウォーターポンプの不具合意外にも、異音の原因はたくさんあります。

車は作られた年代、製造メーカー、走行距離等の違いで、搭載される装置も異なり、一台一台違う壊れ方をするからです。

異音がしたら、とりあえず整備工場に依頼し、原因を解明してもらいましょう。

マフラーのキュルキュル異音

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ホンダや20年以上前のダイハツなどに時々診られるのが、マフラーとマニホールド(排気管)の接続箇所からのキュルキュル異音です。

ベルトの異音に症状が似ているので、整備士も時々間違えます。

但しこの場合は危険性はなく、整備費用も安価で修理することができます。

まとめ

  • エンジンのベルトによる異音
    →可能性大(雨・冬・走り出し・エアコン・アクセル連動・カーブで・スズキ)
  • ウォーターポンプによる異音
    →可能性小(ダイハツなど)
  • その他→可能性小

車は作られた年代、製造メーカー、走行距離等の違いで、搭載される装置も異なり、一台一台違う壊れ方をします。

「キュルキュル音」と言っても、音や振動は人によって感じ方が様々であり、自動車の整備経験のない人がこの記事を鵜呑みにして、自分で判断してはいけません。

大事なことは、整備工場に依頼して異音の原因をプロの整備士に判断してもらうことです。

また、自動車整備は病気と同じようなところがあり、早期発見、早期修理によって、事故を未然に防ぎ、2次的被害を食い止めることがとても重要なことです。同時に修理にかかる費用を最小限に抑えることができます。

この記事を参考にし、整備工場に修理依頼をしてください。

以上、車からキュルキュル音がする原因と修理費用についてでした。

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