- 自動車整備士資格の合格証書を紛失してしまった
- 整備士手帳を再発行したい
- そもそも整備士手帳はもらってない!?
自動車整備士の資格を証明する際に必要となる各証明書。特に転職する際に必要になることが多いものです。
しかし、整備士手帳や合格証書を紛失してしまう人はとても多く、転職でもしない限り、合格証を出す機会がほとんど無いからかもしれません。
この記事では、過去に合格証書を無くして、合格証明を発行した経験がある管理人が、合格証または、整備士手帳の再発行方法、手数料、再発行にかかる時間について説明します。
この記事を書いた人:きりん
元ディーラーの一級整備士で整備士ねっと管理人です。自動車整備業界に長く携わり、現在は整備業界のコンサルなども行っています。twitterでたくさんの整備士さんや業界の人と繋がっているのでチェックしていただけるとうれしいです。(seibisi_net)
合格証書の再発行(合格証明の発行)
合格証書の再発行はできないが、合格証明書の発行が可能
整備士試験に合格した当時に、国土交通大臣(運輸大臣)から交付された”合格証書”は再発行できないので、二度と手に入りません。代わりに、合格したことを証明することができる”合格証明書”を発行できます。
”合格証明書”は合格証書のように、賞状のような立派なものでなく、薄い用紙に、合格年月日、合格番号、名前、生年月日が記載され、国土交通大臣の印が押されているものです。しかし、ちゃんと資格を取得していることが証明できる書類なので、合格証書と同じ意味を持ちます。正式な合格証書に比べて、見た目が良くないだけです。
合格証書を紛失してしまった場合には、国から、合格証明を発行しましょう。
整備士手帳が代わりになる
仮に、合格証書を紛失していても、”整備士手帳”を持っている人は、それが正式な証明になりますので、合格証明書を発行する必要はありません。詳しくはページ下部の「整備士の資格所持を証明する3つのアイテム」に書いています。
合格証明の発行手続き
資格取得当時、両面申請を行った自動車整備振興会に依頼する
合格証明は国(国土交通省)が発行するのですが、窓口は各都道府県の自動車整備振興会になっていますので、整備振興会に相談してください。
ここでのポイントは、「両面申請を行った整備振興会」に申請しなければならない点です。あなたが資格を取得した際に申請した整備振興会です。
例えば、自動車整備専門学校等で資格を取った人は、その専門学校の所在地を管轄する整備振興会になる場合があり、あなたが今住んでいるところの整備振興会ではない場合があるので注意してください。取得した当時、どこで申請をしたかを思い出して、その地区の整備振興会に連絡しましょう。多くの人が「筆記試験を受けたところ」になります。
もし、現在住んでいる場所が、当時両面申請を行った場所と遠い距離にある場合でも、封書でのやり取りなどで合格証明の発行が可能だと思いますので、電話などで、その整備振興会に問い合わせる必要があります。
また、合格証明の発行手続き方法については、整備振興会によって違いがある可能性があるため、事前に電話連絡するのが無難です。基本的な流れは、申請書類の作成・手数料納付→申請→交付になります。
>>>各都道府県の整備振興会
合格証明発行の期間
最短でも10日〜15日くらいの日数がかかる
「転職先で必要」「整備主任者の選任に必要」など、急いでいることが多いと思いますが、国が発行する書類なので、すぐには出てこないようです。
急ぎのときは、整備振興会の職員にその旨を伝えて、少しでも早く出してくれるようお願いしましょう。
合格証明発行手数料
おおむね、1000円〜5000円程度
どこの振興会でも、合格証明書を発行する場合は手数料がかかると思いますが、料金は一律ではありません。
また、封書でのやり取りの場合など、状況によっても手数料が変わると思われますので、申請する整備振興会で確認してください。
整備士手帳の再発行
どこの自動車整備振興会でも再発行可能。但し、合格証書が必要。
整備士手帳の再発行は、どこの整備振興会でもできます。但し、取得した資格の合格証書を全て持っている必要があります。
もし、合格証書を紛失していれば、「合格証明の発行後、整備士手帳の再発行」という流れになります。
この場合、合格証明を発行するのならば、どんなことにも基本的に用が足りることになるので、整備士手帳を再発行する必要がないかもしれません。いずれにせよ、合格証書も整備士手帳も両方を持っていない場合は、最初に合格証明の発行しなければなりません。
手数料等は、合格証明の発行と同様です。振興会によって違いますので、最寄りの整備振興会に問い合わせてください。
整備士の資格所持を証明する3つのアイテム
- 整備士資格の合格証書
- 整備士資格の合格証明
- 整備士手帳
あなたが整備士資格を所持している事を証明する、正式なアイテムは上記3つしかありません。いずれも、合格年月日や合格証番号が記載されているものです。
転職時や整備主任者の選任などのシーンで、いずれかを提示することで資格所持を証明することができる、整備士にとって大切なアイテムです。
1.整備士資格の合格証書
資格取得後すぐに交付される、賞状のような比較的立派な証書
写真は私のものですが、コピーです。原本は青っぽいカラーです。
取得した年代によって大きさも変わります。また、平成20年頃までは、その時の国土交通大臣の名前が入っていましたが、現在は「国土交通大臣」としか書いていません。
2.整備士資格の合格証明
合格証書を紛失した場合に、申請すればもらえる証明書
合格証書と同じ効力を持ちますが、合格証書のように立派なものではなく、薄くてやすそうな紙で発行されます。国土交通大臣の印が押されています。
3.整備士手帳(自動車整備技能手帳)
顔写真、資格取得状況、経歴などの情報が入ったカードサイズの手帳
写真はとある県の整備振興会が発行する整備士手帳です。デザインなどは、各振興会によって異なりますが、だいたいこんな感じです。
整備士手帳をもらってない!?
申請しないともらえないので、最初からもらってないことはありえます
整備士手帳は、必ずもらえるものではなく、任意のアイテムです。私も発行したことがありません。
各都道府県の振興会によって、3級を取得したときに必ず作成させるところや、全く紹介すらしないところもあり、地方によってだいぶ変わるようです。専門学校でも同様に、作らせるところとそうでないところがあります。
ちなみに私が住む地域では、整備士手帳は全く業界に浸透しておらず私は初めから持っていません。その存在すらずっと知りませんでした。一方で、ほぼ全ての整備士が所持している地方も有るようで、地方によってかなり温度差があります。
正式な合格証書を持ち歩かなくて良いように、利便性を追求してできたのが整備士手帳であり、持っていなくても制度上なんの問題もありません。
まとめ
- 「合格証書」が再発行できない代わりに「合格証明」が発行できる
- 合格証明の発行は、資格取得をした場所の整備振興会に問い合わせ
- 合格証明の発行まで10日以上かかる
- 合格証明の発行手数料は、1000円〜5000円程度
- 整備士手帳も同様に再発行できる
- 整備士手帳は最初から発行していない場合も多い
自動車整備士の合格証は再発行できないので、大切に保管してください。合格証明書は、なくしたときに何度でも発行できて良いのですが、ペラ紙なのでありがたみがありません。
以上、自動車整備士手帳・合格証書を再発行する方法でした。
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