- 愛車の修理書をダウンロードしたい
- 整備書がどこで買えるのか知りたい
自分で愛車の整備をするために必要な、自動車メーカー発行の整備マニュアルが欲しいと思う人も多いはず。
この記事はこんな疑問に元ディーラーの一級整備士が答えます。
手に入れることはできない

昔は、書籍として購入することができた時代もあったと思いますが、今は一般の方が購入することはできません。
自動車メーカーが一般の人に販売、閲覧許可をしていないからです。
一般の人に販売・許可しない理由
どのメーカーでも、整備マニュアルの最初のページにはこのような注意書きがあります。
この整備マニュアルは、車について基本的な整備上の技能、知識などを持ち「整備士資格」を有する人を対象に作成しています。 対象外の方は、整備作業者及び周囲の人に危害を与えるおそれや整備上のトラブル・部品破損・車両損傷等のおそれがありますので、この修理書だけで整備を行わないでください。
おそらく自動車メーカーは「このマニュアル通りに整備したのに壊れた、怪我した」という、一般の人とのトラブルを避けたいという意味があると思います。
書籍から電子マニュアルに変化

現在の車の整備書は、書籍ではなく電子マニュアルとして存在し、web上で閲覧するシステムに変わっています。
大型トラック、バイクも含め国産自動車メーカーは全て同じです。
また、一部、CDやDVDが存在し、オフラインでも閲覧可能にしているメーカーもあります。(CDやDVD版であっても、一般の人には販売していない)
情報量が膨大になったことや、利便性を考えて電子化しており、どの自動車メーカーも書籍版整備マニュアルは新しい車には存在しないように思います。
自動車メーカーが発行している整備マニュアル
- 新型車解説書
- 整備書
- 配線図集
- ユニット修理書
- ボデー寸法図
※メーカーによって異なりますが概ねこんな感じです。
整備工場ではFAINES(ファイネス)を利用
整備工場では、国産全メーカーの整備マニュアルを閲覧できる「FAINES(ファイネス)」というシステムを利用しています。
整備工場向け月額制の有料サービスです。
それぞれの整備工場のアカウントでログインすれば、自由に閲覧することが可能です。
従って、パソコンとインターネット環境があれば、新型車から昔の車のマニュアルまで全て閲覧したり、印刷したりできるため(ダウンロードはできない)、現在では書籍の修理書を使用していない整備工場がほとんどです。
そして、一般の人はファイネスに入会することができません。
入会は、自動車整備振興会が管理し、国が認めた整備工場の証である「認証工場であるか」を調査してから入会を許可するからです。
修理書・整備書無料ダウンロードサイト
インターネットで検索すると、このようなページがいくつか存在するようです。
おそらく全て著作権無視の違法ダウンロードサイトと思われます。相手は大企業である自動車メーカーや、(一社)日本自動車整備振興会連合会です。注意してください。
どうしても見たい時は?

ファイネスに入会している自動車整備工場に相談してください。そこからはその自動車整備工場の責任で、アドバイスをしてもらったりできると思います。
まとめ
- 一般の人は整備マニュアルは買えない・見れない
- 自動車整備工場ではファイネス(電子マニュアル)を利用
- 無料ダウンロードは違法の可能性大
- どうしても見たければ整備工場に相談
以上、車の修理書・整備書についてでした。
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