- 整備士の学科試験に合格後、何をすればいいのか確認したい
- 両免申請の意味を知りたい
- 両免申請の方法と費用が知りたい
この記事では、自動車整備士の学科試験に合格した後に必要な手続きである「両免申請(全免申請)」について、整備士ねっとチームが解説します。
申請を忘れ、取得できたはずの資格をみすみすのがしてしまう人が一定数存在します。特に学校を卒業した人が、社会人になり、学校で言われた両免除申請のことを忘れてしまうケースです。学科試験に合格した人は一度確認することをおすすめします。
- 学科試験に合格したらやらなければならないこと
- 両免申請(全免申請)の意味
- 両免申請の手続き方法と必要書類、費用
- 合格証書が発行されるまでの期間
学科試験に合格したら両免申請をしよう
自動車整備士の資格は、学科試験と実技試験に合格し、その後に、正しく申請することで取得できます。
3月や10月に実施されているのは、「学科試験」です。その試験に合格しても、学科試験の合格証がもらえるだけで、整備士資格の合格証がもらえるわけではありません。
整備士の合格証をもらうためには、申請手続き(両免申請等)を行う必要があります。必ず申請しましょう。
両免申請(全免申請)ってなに?
「私は、3級ガソリンの学科試験にも実技試験にも合格しましたので、3級ガソリン自動車整備士の資格(合格証)をください」というのが、両免申請の意味です。
従って、学科試験の合格証と、実技試験の合格証を国に掲示して、認めてもらうための申請のことを、「両免申請」または「全免申請」と言います。(この「両免・全免」の言葉の意味は説明がややこしくなるので省略します。特に覚える必要もありません。)
学科試験に合格しても、実技試験に合格しても、両方の試験に合格していても、この申請をしなければ、整備士の資格を取得したことになりません。
学科試験の合格証書が来たら、必ず両免申請(全免申請)を行ってください。
また、学科試験の合格証も実技試験の合格証も有効期限(2年間)があります。
申請を忘れてしまって、各試験に合格後2年が経つと、無効です。つまり、それぞれ期限が切れた試験についてもう一度受験し、合格する必要があります。
整備専門学校等を卒業した人は、修了証を提示する
整備専門学校等の修了者は、実技試験が免除され、実務経験が必要なくなります
高等学校の自動車整備士科、自動車整備専門学校、自動車整備振興会の技術講習所等を卒業した人は、修了した課程においてそれぞれ実技試験が免除されます。
その場合は、学校側が卒業するときに発行する「修了証」が実技試験の合格証の代わりとなり、両免申請の時に「学科試験の合格証」と「学校の修了証」を掲示すればいいこととなります。
※その他、申請時に必要なものは下記に記載しています。
ただし、学校の修了証に関しても有効期限(2年間)がありますので、卒業してから2年を経過した時点で、実技試験の免除は受けられなくなります。
両免申請の方法
両免申請は全国の自動車整備振興会で行います(または陸運支局)
まずは申請書を書かなければならないのですが、申請書を購入して、持ち帰ってから記入し、もう一度来ることも可能ですが、後述する「両免申請に必要な書類等」をそろえて、整備振興会に行き、整備振興会で記入してそのまま提出すると、一度で済みます。
申請書には専用の様式があり、整備振興会または、その地方事務所などにあります。特に電話連絡なども必要ありませんが、整備振興会のカレンダーは国のカレンダーとほぼ同様で、平日の9時頃から16時頃に行かなければなりません。
関連記事>>>全国の自動車整備振興会の営業時間(窓口対応)・営業日・問い合わせ時間
整備振興会が遠方であるなどの理由により、郵送等で申請したい場合には整備振興会によって対応可能な場合があります。しかし、地方の整備振興会によって取り扱いが違う可能性があるため、申請する振興会に問い合わせてください。
なお、申請する振興会は自分の住所に関係なく、どこでも申請できますが、「合格証を無くしてしまった」などのトラブルが発生した場合に、申請した振興会に問い合わせる必要が出てくるため、将来長く住むであろう地域の振興会で申請することをおすすめします。
両免申請に必要な書類等
- 申請書(振興会で購入(現金で330円程度))
- 学科試験の合格証
- 実技試験の合格証、又は学校の修了証(実技免除)
- 手数料(2,450円分)の収入印紙
- 官製ハガキ1枚
- 1級の場合は2級の合格証、2級の場合は3級の合格証
- 実務経験証明書
紛失する人が多いのが「6.1級の場合は2級の合格証、2級の場合は3級の合格証」です。見当たらない場合は、整備振興会に相談してください。国から合格したことの証明をしてもらう必要があります。
関連記事>>>自動車整備士手帳・合格証書を再発行する方法/整備士手帳は最初からもらってない!?の謎
上記必要なものは、基本的に1種目に1セットです。例えば、二級ガソリンと二級ジーゼルなど、複数の種目について同時に申請する場合には、さらにもう1セットの準備が必要です。なお、詳細については各整備士振興会に問い合わせてください。
各証紙と収入印紙を間違えて準備しないように注意してください。必要なものは、都道府県の証紙ではなく、「収入印紙」です。
両免申請に必要な費用
- 申請書:330円(現金)
- 手数料:2,450円(収入印紙)
- 官製ハガキ:63円(1枚)
- (郵送でやり取りする場合、送料等)
収入印紙やハガキは、整備振興会やその付近で手に入らないこともあるため、コンビニなどで事前に準備することをおすすめします。
申請後、合格証書が発行されるまでの期間
申請から2〜3ヶ月後
合格証が手元に届くまで2~3か月程度かかるようです。申請時に準備したハガキで、受け取りできる旨の通知が来ます。
通知が来たら、指示に従い合格証を受け取りにいくことになりますが、郵送を希望する場合は振興会に相談してください。
両免申請後、合格証が届くまで2~3か月とかなり間があり、忘れた頃にやってきます。しかし、合格証をよくみると、合格年月日は1ヶ月程度前の日付で合格になっています。資格取得の日は、合格証を取りに行った日ではなく、合格証に記載されている合格年月日となりますので、あなたがその級を取得した合格年月日を必ず確認してください。
両免申請を忘れると・・・
- 申請しなければ資格を取ったことにならない
- 早く申請しないと学科試験や実技試験の合格書や修了証書の期限が切れる
- 早く申請しないと、合格年月日も遅くなり、その後の資格取得にも影響する
- 早く申請して合格証をもらわないと、会社からもらえる資格手当ても遅れる
早く申請すれば早く合格証が届き、良いことしかありません。なによりも、自動車整備士の合格証がなければ、あなたは資格を持っていることにならないので、両免申請はとても重要なことです。
まとめ
整備士の資格は、学科試験や実技試験に合格するだけでは取得できません。試験合格後に両面申請をすることで取得することができます。これは整備士の学校を卒業した人も全く同じです。
しかしながら、申請を忘れ、取得できたはずの資格をみすみすのがしてしまう人が一定数存在します。特に学校を卒業した人が、社会人になり、学校で言われた両免除申請のことを忘れてしまうケースです。
整備士の資格は、両免申請を必ず行うこと
ここを肝に命じましょう。以上、整備士の資格取得に必要な「両免申請」についてでした。
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