自動車の整備料金が整備工場によって違う2つの理由

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同じ内容の整備を依頼した場合でも、整備工場によって整備料金が違うのはなぜか

事実、自動車の車検などで、同じ整備をしているのに工場によって料金が違います。例えば、別の整備工場では1万円だった整備が、別の工場では2万円請求されることがあっても不思議ではありません。

この記事では、同じ整備内容でも、なぜ整備料金が高い工場と安い工場があるのかについて、1級整備士で元ディーラー整備士の私が解説します。

 

この記事の内容

整備工場によって整備料金が違う理由がわかります

 

整備料金とは部品代と工賃です

整備料金の計算方法

整備料金=部品代+工賃(技術料)

この2つの料金が整備工場によって違いますので、これらを一つずつ解説します。

 

理由1つ目、整備工場によって部品代が違う

自動車整備では、オイル交換時のオイルやブレーキパッド交換時のブレーキパッドなど、部品の交換を伴う作業が多いです。整備工場では、専門業者である部品屋さんや自動車メーカーからその部品を仕入れます。

例えば、新品のブレーキパッドを仕入れる場合、整備工場では大きく分けて2種類の部品の中から選びます。

・自動車メーカー純正のブレーキパッド(純正部品)

・自動車メーカー純正でないブレーキパッド(社外品)

整備工場がどちらを選ぶかで、部品代が変わります。

次に純正部品と社外品の違いについて解説します。

 

純正部品とは

自動車メーカーが製造・販売する部品で、基本的にその車の新車時に装着されていた部品と全く同じ部品のことです。トヨタの部品ならトヨタのロゴが入っている箱に入っています。

ディーラーでは基本的に全て純正部品を使用します。

理由は、自分たちが信頼できる自社ブランドの部品を使い、部品にも整備にも保証を付けることで、お客様からの信頼を得られることができるからです。

 

社外品とは

純正部品以外の部品です。

特にオイルフィルタやブレーキパッドなどの消耗品は、さまざまなな部品屋さんが商品を出しており、純正品より安く値段が設定されています。

ディーラー以外の整備工場は社外品を多く使います。

理由は、純正品より部品利益が出ることと、ディーラーよりも安くお客さんにサービスを提供し、信頼を得られることができるからです。

信頼性は社外品よりも純正品の方が高いですが、そもそもそれほどの性能がいらない部品もありますし、日本製の社外品にはそれほど粗悪なものは無いように思えます。

社外品はよく売れるものしかありませんので、社外品が無ければ、純正品を仕入れるしかなくなります。純正部品にはよほど古い車でない限り、無い部品はありません。

 

部品代が安い工場

全てに純正品を使用するディーラーは部品代が高くなる傾向にあり、なるべく社外品で対応するディーラー以外の整備工場は部品代が安くなる傾向にあります。

 

理由2つ目、整備工場によって工賃が違う

工賃(技術料)の計算方法

工賃(技術料)=作業点数(指数)×レバーレート

掛け算になっていて、わかりにくいので詳しく説明します。

 

作業点数(指数)とは

作業点数=作業にかかる時間

例えばムーブのストップランプ球交換なら0.3時間、アクアのドアミラー交換なら0.5時間など、車種と作業によって大まかな作業時間の目安が決まっています。

 

ホンダ・フィットの作業点数(指数)

 

どこの整備工場でも、この作業点数(指数)を調べながら見積書や請求書を作成しており、作業点数(指数)はもちろん全国共通です。

ただし、この作業点数は目安ですので、「錆びていてなかなか外れなかった」などの理由があればそこから追加換算されます。

 

レバーレートとは

レバーレート=1時間あたりの工賃

レバーレートは整備工場によって違います。(整備工場側が自由に設定しています)

例えば、レバーレートが6500円の整備工場では、1時間作業した場合の作業工賃が6500円ということです。

 

工賃(技術料)の計算方法

工賃(技術料)=作業点数(指数)×レバーレート

例えば、アクアのドアミラー交換の作業点数が0.5で、その整備工場のレバーレートが6500円だった場合、こうなります。

作業点数 0.5 × レバーレート 6,500円 = 工賃 3,250円

・作業点数=どこの整備工場も同じ

・レバーレート=整備工場によって違う

このように、基本的に作業点数はどの整備工場でも変わらないのですが、レバーレートが整備工場によって変わりますので、工賃が高い整備工場と安い整備工場が存在します。

 

チェック

レバーレートは地域の物価などで変わるのですが、ディーラー等はこのレバーレートが他の整備工場より高い傾向にありますので、結果的に工賃が高くなる傾向にあります

 

まとめると、作業工賃は 作業点数 × レバーレート です。

作業点数は決められていますが、レバーレートは整備工場によって違います。

そのため、同じ整備をしても、工賃が整備工場によって違います。

 

自動車の整備料金が工場によって違う2つの理由

 

一つ、整備工場によって使う部品の値段が違うから

二つ、整備工場によってレバーレート(1時間の料金)が違うから

上記で説明したとおり、整備工場によって整備料金が違うことはあたりまえにあることです。別の整備工場より高いこと自体は、おかしいことではありません。

 

部品の値段について補足

自動車部品のほとんどに定価があります。

純正品と社外品の値段に違いはありますが、同じ部品であれば同じ値段ですので、同じ純正品なのに整備工場によって値段が違うということは有り得ません。

 

最後に

自動車整備業界では

整備を実施する前に、見積書をお客様に提示しなければならない

というルールがあるため、整備工場には見積もり提示義務があります。

 

見積もりの料金には上記の「指数」などが書いてある整備工場もあれば、詳しく書いていない整備工場もありあます。

納得できなければ、見積もり時に詳しく説明を求めてください。なぜその整備料金なのか明確に答えてくれるはずです。

 

チェック

整備工場の整備料金についてのトラブルは、「見積りの提示や説明がなかった」ことを起因とすることが最も多いです。もし、整備工場側から見積の提示が無かったのであれば、それは整備工場側に責任があります。

しかし、一般的には見積の提示が無かったからと言って、終了した整備作業の料金を支払わなくていいことにはならないことが多いため、自動車整備作業を依頼する場合は、概算料金の見積の提示を求める癖をつけることをおすすめします。

以上、整備工場によって整備料金が違う理由でした。

 

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