- 車検はいつからいつまでの間に受けなければならないのか
- 車検をいつ受けるのがベストなのか
車検はいつからいつまでに受けられないという決まりはありません。いつでも受けることが可能です。
ただし、 車検に出す時期によって不具合が起きたり、損をしてしまうことがあるので、注意が必要です。
この記事では、車検を受ける最善の時期について、整備士ねっとが解説します。
車検はいつからいつまでに受けるのが良いか
車検満了日の1ヶ月前から、満了日までの間の期間に受けるのが最も良い
この期間に受けると、次回の車検の期間が縮まることがありません。
車検制度
車検制度では、一般的な乗用車の場合、車検証の有効期間は「車検をした日から2年間」となっています。
しかしこれを確実に守って運用すると、自動車ユーザーは有効期間が切れないように車検を受けるため、車検を受けるたびに期日は前倒しになっていきます。(3月に買った車の車検を2月に受けると、次の車検は2年後の2月になる)
車検を早く受ければ受けるほど、「車を買った時期は3月なのに、11年後の車検は1月になっていた」などと、車検を受ける月がだんだんと早くなってしまいます。
それでは、事実上、車検サイクルが2年では無くなる事になり、「車検を早く受けると損をする」状態におちいるため、制度の利便性が悪い制度になってしまいます。
そこで、次のような決まりが設けられています。
有効期間前の1ヶ月間で車検をした車は、次回の有効期間(車検を受ける月日)は変更しない
つまり、「今回の有効期間が3月31日であった場合、3月中に車検を受ければ、いつ受けたとしても、次回の有効期間は2年後の3月31日にする」という制度になっています。そうすれば、2年ごとに来る車検の期日は毎回同じ3月31日とすることができます。
車検がいつから受けるのが良いかについては、次回車検の期間が縮まることが無いように、有効期間の1ヶ月前がベストです。
但し、あえて違うタイミングで受けたほうが良い場合もありますので、このまま読み進めてくだい。
満了日ギリギリは避けたほうがいい
満了日ギリギリに車検を受けようとする場合、場合によっては費用が数百円〜数千円程度高くなる可能性がありますので、ある程度余裕を持って車検を実施してください。詳しくは整備工場に聞きましょう。
車検が45日前から受けられる例外
- 指定工場で車検を受けること
- 満了日より一ヶ月以上早く受けたい旨を相談すること
この2つが、45日前に受けても次回有効期間が縮まらない例外の条件です。
指定工場と呼ばれる種類の整備工場で車検を受ける場合、45日前から受けても次回の有効期限が縮まらない方法があります。
あなたが45日前に車検をしたいのであれば、必ず指定工場に相談してください。具体的に、いつから大丈夫なのか、どうすれば良いのかについて教えてくれます。
認証工場であるか、指定工場であるかを見分ける方法は難しいですが、指定工場には次のような特徴があります。
指定工場の特徴
- リストHP(ホームページ)やお店の看板等で「指定」という言葉がある
- 車検を自らの工場で行っている
- 自動車検査員がいる
- 完成検査場がある
- 日曜日や祝日に車検をしている
- ディーラーはほとんどが指定工場
自動車整備工場には指定工場と認証工場の2種類の形態があり、このうち指定工場のみが、45日前から車検が受けられる可能性がある工場です。
指定工場はディーラーや大手フランチャイズ店等の比較的大きな整備工場に多いです。
認証工場に努める整備士さんの場合、45日前の車検方法を知らない人がいるため、直接車検を受けたい指定工場に聞くのが確実です。
車検の満了日(有効期間)の確認方法
自動車は、車検の満了日(有効期間)を過ぎると、新たに車検証の有効期間を更新しなければ、公道を走る事ができません。
- 車検証で確認する方法
- ガラスステッカーで確認する方法
1.車検証で確認する方法
有効期間の記載場所は車検証の「有効期間の満了する日」の欄に「○○年○○月○○日」と記載されています。
※2023.1月移行に発行される車検証は「ICカード」になり、車検の満了日は記載されくなりましので、この方法ではなく、「2.ガラスステッカーで確認する方法」で確認してください。
2.ガラスステッカーで確認する方法
また、フロントガラスに貼付されている、四角のステッカーでも確認する事ができます。車の内側から見ると、○月○日まで確認できます。
写真の場合は、平成29年3月〇〇日ですね。〇〇日については、内側から確認できます。
任意保険の証書等からも確認する事ができるかもしれませんが、最も確実で間違いが絶対ないのは車検証を確認する事です。
車検の間隔
- 5ナンバー、3ナンバーなどの一般的な乗用車は2年毎(初回3年)
- トラックやハイエースなどの1ナンバー、4ナンバーの貨物車は1年毎(初回2年の車種あり)
「いつから車検が毎年になる?」「古くなった自動車は、乗用車でも車検が1年毎になる」などと聞いたことがある人がいるかもしれませんが、現在はそのようなことはなく、何年たった車でも、乗用車であれば2年毎です。
古くなった車の車検の間隔が短くなる制度は1995年以前にあったものであり、既に改正された法律です。
車検はいつから受けられるのか
車検を受ける時期に決まりはない。(いつ受けても良い)
車検はいつでも受けられます。但し、車検を受ける時期として最も良いのは、1ヶ月前から満了日までの間です。
有効期間の1ヶ月以上前に車検をしてしまうと、次回の車検の時期が早くなりますので、それ以上早く車検をする人はあまりいません。
しかし、場合によっては車検を前倒し、違うタイミングで車検を受けることが良いこともあります。
車検の前倒しが有効な場合
- 将来的にもあえて時期をずらしたい場合
- 車検が残っている中古車購入時
- 重量税や自賠責保険の料金改定のタイミング
前述したように、車検を1ヶ月以上早く受けると次回の車検が早くなることとなり、車検サイクルが短くなります。
なので、期間よりだいぶ早く受けてしまうようなことは、普通はあまりしません。
車検の間隔を縮めることは「もったいない・損する」「2年間の有効期間をめいっぱい使って、毎回同じ月に車検を受けたい」と思う人が大半のはずです。
しかし、車検はいつでも受けられます。仮に2年間の有効期間を待たずして、1年経ったところで車検をしても、法的には何ら問題ありません。
状況によっては期間をずらした方が良い場合が稀にありますので、その3パターン解説します。
1.将来的にもあえて時期をずらしたい場合
- 年末はとにかく仕事が忙しいから、車検は毎回夏にしたい
- 毎年2月はお金がないので、毎回ボーナスが入る12月に車検をしたい
- 毎回冬に車検をするのが嫌なので、秋頃にしたい
これらの理由の場合は何も問題ありません。車検はいつからでも受けられますし、有効期間を切らさずに車検を実施していけばそれで良いのです。
いつも車検の時期が悪いなと感じる人は、思い切って期間を縮めてでも、ずらした方が良いと思います。
そして、車検の時期は、次の車を購入する時期でもあるので、車検の時期というのは案外大事な要素です。
2.車検が残っている中古車購入時
車検が残っている中古車を購入する場合、車検を早めて実施してもらい「車検2年付き」で購入する方法が得
例えば「購入してからわずか半年で車検を迎える中古車」を嫌と感じる人は多いのではないでしょうか。その半年後の車検で高額な修理代を支払うことになってしまったら、その車を購入したことを後悔してしまうかもしれません。
そんな時は、車検の期間が縮まるとしても、車検をしてから納車してもらう方が得な場合が多いです。
もちろんその分の追加料金は発生するかもしれませんが、それでもその後2年間はそんなにお金がかかることも無いと思いますし、もしその車検で重要な整備個所が見つかった場合は、その部分は無償で直してくれるかもしれません。販売業者も、中古車を購入してもらったお客さんに、高額な追加となる車検代は請求しないはずです。そもそも自分たちが販売しようとしている車ですので、「悪いところがいっぱいあってお金がかかりました」とは、販売業者も言いたくないですよね。
車検の有効期間が残っている自動車を購入すようと思った場合は、ぜひ購入する前にお店に相談してください。
「車検付きならいくらになりますか?」
先に述べたように、本来車検はいつ受けてもいいのです。車検をすれば、受けた日から2年間の有効期間になるので、車検が残っている中古車を買う場合は有効期間を縮めてでもその時に車検を受けたほうが「得になる」と考えられます。
3.重量税の税率や自賠責保険の料金改定のタイミング
重量税の税率や自賠責保険の料金は、時々変更されています。どちらも4月1日から変更されることが多く、頻繁に上がったり下がったりしています。
もし料金が大きく上がるタイミングであれば、車検を前倒ししたほうが、金額によっては得な場合があります。
得する場合の例
5月10日に車検の有効期間が切れる車を所有している場合、通常は4月10日頃からが車検の時期です。しかし4月1日から重量税が値上がりし、車検時にかかる経費が1万円高くなってしまうタイミングの場合、有効期間を縮めてしまってでも3月に車検を受けると、経費が1万円安く済みます。
もちろん、料金が値下がりする場合は、その逆もあり得ます。
車検をちょっと切らしてしまって、3月に車検の車を4月に受けることで、1万円安く済む場合です。
実際に、以前重量税が大きく値上がりしたときに、4月や5月車検のお客さんの車を、どんどん3月に車検を受けさせたという経験があります。
しかし、重量税の税率改定や、自賠責保険の料金改定のことについては、車屋さんなどからそういう提案がないと、一般の人では判断が難しいです。
車検が切れるとどうなるか
車検が切れている自動車を、公道で使用すると罰せられます。
車検が切れているだけでは、法的には問題ありません。車検が切れている車を絶対に運転してはいけません。
詳しくはこちらの記事をごらんください。
もちろん、公道を運転しなければ問題ありませんので、都会のサンデーユーザーさんなど、時々しか車を使用しないのであれば、実際に使用するときに車検を受けてみてはどうでしょうか。
こうすることで、次回の車検の有効期間を延ばすことができます。(受けた日から2年後となるため)
但し、車検を切らす場合は、次の2点を確認してください。
1.車検が切れていても自動車税を収めなければならない
自動車税は、その車に乗っていないくても、車検が切れていたとしても、支払い義務があります
自動車税はその車を廃車にしない限り、支払わなければなりません。 (正しい廃車の手続きをすると、自動車税を収める必要が無くなります )例年4月や5月に、自治体から自動車税の通知がきます。払い忘れのないようにしてください。
また、自動車税が未納の状態では車検を受けることができません。
2.車検時に余計なお金がかかる
車検切れの車は、公道を走行することができませんので、いざ車検したいという時に、運転して整備工場に運ぶことができません。
車検切れの車を車検する場合には、レッカー費用などの余計な費用が掛かってしまいますので、注意が必要です。
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まとめ
車検は有効期間の1ヶ月前から有効期間までに受けるのがベストです。
但し、車検が残っている中古車を購入する場合など、例外的にずらした方が良い場合もあります。
車検は高額な出費を伴う家計にとって、とても大事なイベントです。車検に出す時期、受ける整備工場をしっかり考えて実施しましょう。
以上、車検はいつからいつまでに受ければ良いのかについて整備士ねっとチームの解説でした。