- 「ドラレコが欲しいけど、種類がたくさんあってどれを選んだら良いかわからない」
- 「最近話題の【通信ドラレコ】がどういうものなのか知りたい」
こんな疑問に答えます。
この記事では、通信ドライブレコーダーとして、初めて市販化され話題になっている「パイオニア・通信ドライブレコーダー+(プラス)」を通して、これから増えていく通信ドラレコについて解説します。
現在40歳になる管理人は元ディーラー整備士で一級自動車整備士です。現在は、自動車整備士の技術的な指導・育成をしながら、このサイトで自動車の情報について発信しています。
最近は、テレビのニュース等で毎日のようにドライブレコーダーの映像が映るようになり、嫌でもドラレコの必要性を感じることが多くなりました。
そして、これまで運送会社等の企業向けにのみ販売されていた通信ドラレコが、ついに自動車用アフターパーツ大手のパイオニアから市販されることとなり、整備業界でもとても注目されています。
この通信ドラレコはどんなものなのか、買うべきなのか、自動車のプロから見た視点で説明します。
結論:自信を持っておすすめできます
通信型ドライブレコーダーの特徴

ドラレコがインターネットで外部と通信している
ここが既存のドラレコと決定的に違う点です。
もちろん、普通のドラレコとしてイベント録画などの機能があります。
ドラレコが通信していると何ができるかというとこんな感じです。
- どこにいるのか、外部からリアルタイムで知ることができる(GPS)
- 外部と音声などのやり取りができる
ドラレコがインターネットで外部とつながるということは、車が外部につながることを指します。
どこにいるのか、外部からリアルタイムで知ることができる(GPS)
誰かが事故にあってしまった場合、どこで事故があったのか、外部から知ることができます。
外部というのは、警察、消防署、家族などをイメージするとわかりやすいです。
事故の場所がわかれば、警察や救急車をいち早く手配できます。
また、自分の愛車が盗難された場合にも、車がどこにあるのか知ることができます。
外部と音声などのやり取りができる
事故などが合った場合、「大丈夫ですか?怪我はないですか?」「JAFを呼びましょうか?」と、ドライバーと会話することができます。
参考:コネクティッド・カー
車がインターネットでつながることを「コネクティッドカー」や「テレマティクス技術」と呼び、上記に書いたこと以外にも将来的には様々な可能性をもっていることから、近年とても注目されている最新技術の一つです。
また、例えばトヨタ自動車も「T-Connect(ティーコネクト)」という、上記のようなサービスを行っています。
通信ドラレコのデメリット
コストがかかる
これにつきます。
サービスは良いです。文句のつけようがありません。
しかし、現時点においてこれらの通信サービスは一定の月額料金がかかるためコスト高になります。
但し、将来的にはあたりまえのサービスとなるので、もっとコストが抑えられると思います。
パイオニアの通信ドラレコ

さて、それでは新しくサービスを開始したパイオニアの通信ドラレコ「ドライブレコーダー+(プラス)」(サブスク)を紹介します。
特徴は3つ
一般的なドラレコの機能(事故や衝撃時に録画・保存する機能)に加え、次の3つの特徴があるようです。
- ボタン一つで警察やJAFを呼べる
- 事故の際に、ラインやメールで家族に自動連絡
- 事故防止(危険予告機能)
私のように自動車整備士の仕事をしている人は、事故現場によく立ち会います。
手が震えてスマホを操作することができなかったり、ぼーっとして立ちすくんだり、座り込んで動けなくなる人がたくさんいます。
そういった人に遭遇することは実際多いです。
事故の当事者になった場合、冷静に対処することは誰にとっても難しいことを実感します。
警察?救急車?整備工場?消防?保険?家族?レッカー?交通整理?
難しいですよね。
そして、特に女性や高齢者がうまく対処できないことが多く、精神的にも多くのストレスが掛かります。
「事故に遭遇したらボタンを押せばなんとかなる」
このサービスが持つ「安心感」は本人にとっても、家族にとっても大きな価値がありますね。
私の場合、高齢な母の車には、本人のためにも自分のためにもぜひ利用したいサービスです。
また、将来的には全ての車にこのようなサービスが装備されると考えて間違いないです。
料金は定額制(サブスク)
パイオニアの通信ドラレコは、買って取り付けたら終わりの従来のドラレコとは違い、月額いくらの定額制です。ドラレコのサブスクリプションですね。
ここに違和感や割高感を感じる人も多いと思いますが、インターネットでずっと通信するサービスなので定額は仕方ないですね。
料金は次の通り。
前方カメラのみ | 前方+後方カメラ | |
月額(税別) | 1,980 円 | 2,480 円 |
一見、安くはない。
正直、この値段なら「普通のドラレコ買うかな」と、私は思いましたが、朗報が一つ。
本体無料 + 初月無料
初月無料はオマケみたいなものなので置いといて、本体無料は悪くないですね。
サブスクなので当たり前といえばそうですが。
一般的に、まともなドラレコは前後で買うと2万〜6万円くらいしますので、確かに初期投資は少なくなります。
途中解約がお得
気に入らなければ、途中で解約できます。
解約した場合でも本体の返還は求められず、実質本体がもらえたことになり、普通のドラレコとして利用できます。(通信ドラレコとしての機能は利用できなくなります)
但し、1年以内の解約は中途解約金が発生しますので、最低、1年間は続けて利用したほうが良いです。
以前のスマホ・キャリヤ契約のような感じです。
仮に1年間使用して解約すれば、その間通信サービスも受けられて、本体ももらえるので得します。
これなら「買い」です。パイオニアの製品は一流ですから。
途中解約されれば、パイオニアさんは多分損しますね。
トヨタの同様のサービス「T-Connect」も定額制(サブスク)で、年間13,200 円ほど(初年度無料ですが、ドラレコなんてもらえません)
後方カメラは必要か
「前方カメラのみ」か「前方+後方カメラ」のサービス選択について、選ぶべきは「前方+後方カメラ」一択です。
今の時代、前方にだけカメラをつけても、あおり運転対策にならないのでドラレコとして意味がありません。
ドラレコの取り付け方法
契約するとドラレコが送られて来るようですが、取り付けは自分でなんとかしなければなりません。
ドラレコは、素人がしっかりと取り付けすることが難しく(特に後方カメラ)、整備工場や業者に依頼する必要があると思います。
依頼先が思い当たらない人は、パイオニアと提携している業者がありますのでそちらを利用して良いかもしれません。詳しくはwebサイトで確認できます。
おすすめの取付方法
出張整備の「Seibii(セイビー)」がおすすめ。自宅で取り付けしてくれます。そして安価です。
通信ドラレコの申し込み方法
パイオニア専用webサイトから申し込みます。
支払いはクレジットカード決済です。
webサイトには、サービスの説明が非常に詳しく書いてありますので、とりあえずサイトを見てから決めるべき。
まとめ
家族の安否確認や、緊急時の対応が容易になる通信ドラレコは、必ず今後のトレンドとなります。
特に私のように高齢ドライバーを家族に持つ人にとっては、通信型ドライブレコーダーは心配事の一つを無くしてくれるツールです。
その中でいち早く市販化されたパイオニアの通信ドラレコは、サービス内容からみて十分検討の価値があり、私も自信をもっておすすめできます。
定額料金は少々高いと思いますが、ドラレコ本体が無料でもらえるので全然悪くないと思います。
今現在ドラレコを装着していないのであれば、普通のドラレコと合わせて、この通信ドラレコも選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。
あとはあなたに合うかどうかです。
以上、通信ドラレコ【サブスク】をおすすめする理由でした。
記事が参考になれば幸いです。