- 車を整備するために基礎知識を勉強したい
- 仕事で車の基礎知識が必要になったので勉強したい
さまざまな理由で、自動車の構造や基礎知識について学びたい人も多いと思います。
しかし、インターネットや雑誌などの情報では、なかなか自動車についての全体像を知ることができません。初心者が車の知識をつけるには、正しい方法が必要です。
この記事では、現在も自動車工学を学ぶ、元ディーラーの一級整備士が、初心者が車の構造や基礎知識を勉強する正しい方法について解説します。
この記事を書いた人:きりん
元ディーラーの一級整備士で整備士ねっと管理人です。自動車整備業界に長く携わり、現在は整備業界のコンサルなども行っています。twitterでたくさんの整備士さんや業界の人と繋がっているのでチェックしていただけるとうれしいです。(seibisi_net)
自動車の基礎知識とは
自動車工学の基礎部分の知識
具体的には次のような内容に関する基礎部分です。
- 生産技術
- 車両計画・車体設計
- 原動機(エンジン・モーター)
- シャシ(トランスミッション、サスペンションなど)
- 電装品
- 点検・整備技術
- 通信技術
- 安全技術
- 環境保全
- 道路・交通
- 法令・規格
仕事で必要・活かしたい人は、これら自動車の基礎全般について、広く浅く学ぶことをおすすめします。
趣味や日常で基礎知識を生かしたい人は、この中から、学ぶ分野を絞ってもいいと思いますが、趣味の人は知識が好きな部分に偏る傾向にあり、結果的に全体像がわからない人が多いので、それが嫌であれば、やはり、全般について広く浅く学んだ方が良いと思います。
特に趣味の人の中には、「環境保全や法令・規格なんてどうでもいいから、車の構造を知りたい」と思う人も多いと思いますが、例えば、現在のマフラーの構造を知るためには、環境保全の考え方や、法令・規格を知らなければ本当の意味で理解できず、やはり知識が偏ることになります。
一見必要ないような知識も、自動車の分野では様々な要素が複雑に入り混じっているため、上記のような内容の基礎部分については広く浅く覚えておいても損はしません。
- 自動車工学
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機械工学に分類される、自動車の構造など自動車全般に特化した学問
自動車の基礎知識:おすすめの本
初心者におすすめの本を分野別に紹介します。
自動車工学入門
有名な新人用教本で、広く浅く網羅。自動車工学全般を知る最初の1冊に最適。初心者なら、真っ先に手にとっていいと思います。
エンジン・その他車の構造
初心者におすすめの本はたくさんあるのですが、一般書籍で手に入りやすいもので考えると、比較的新しい「きちんと知りたいシリーズ」がいいです。
どちらかといいうと、趣味の人向けですが、仕事の人もこっそり知識を得るのにはちょうどいいです。
表現が堅苦しくないので、飽きやすい人にも向いています。
CASE/MaaS/自動運転
その他の本
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初心者が自動車の基礎知識を勉強するコツ
知識を得て、車に触る
初心者が自動車の知識をつけるには、「知識を得て、見る・触る」を繰り返すことが重要です。より早く理解が進み、自分のものになります。
一般的に、大学や専門学校で自動車工学を学ぶ学生は「見る・触る」が足りなくなりがちで、趣味でマイカーのカスタマイズやスポーツ走行を楽しむ人は、「勉強する」が足りなくなりがちです。
逆に言うと、どちらか一方がある程度ある場合、もう一方を補えば、点と点がつながる感じでどんどん知識を自分のものにすることができます。
車の基礎知識についても、「知識を得て、見る・触る」を繰り返すことで、理解が圧倒的に早くなります。
基礎知識をつけたいと考えている人は、「知識を得る」事だけにとらわれず、「見る・触る」も同時に行うことで、結果的に基礎知識の理解がすすみ、いち早く車の基礎知識を得ることが出来ることを覚えておいてください。
知識を得て、車に触る事が、基礎知識をいち早く習得できる方法だと、私の経験から断言できます。
アルバイトや仕事にするのが最も合理的
知識を得る方法として、仕事として車に触れることに勝るものはありません。
学生さんであれば、整備工場でアルバイトなども良いかもしれませんね。
求人サイトでは整備士の給料や待遇が覗けます。
まとめ
自動車の基礎知識といっても、とても幅が広く、一通り身につけるのは結構大変です。
しかし、自動車はそれに値するくらいとても魅力的なものです。あなたも、この機会にしっかりと車の基礎知識を学び、初心者を卒業し、さらに車に触れましょう。
以上、車の構造や基礎知識を初心者が学ぶ方法とコツ/整備士が選ぶおすすめの本でした。