ダイハツやスズキなど、近年のアイドリングストップ軽自動車に数多く搭載されるM42(R)バッテリー。
M42(R)バッテリーをインターネットで検索すると、たくさんの種類が出てきて、どれを購入していいものか悩む人も多いことでしょう。価格も違い、互換性があるか無いかについても、やや複雑です。また、バッテリーはメーカーなどによって大きく性能が変わるため、適当に選んでしまうと、後で後悔する可能性があります。
この記事は、元ディーラーの一級整備士が、ダイハツ・エコアイドル、ホンダN-BOXなど、数多くの国産軽自動車に適合するM42バッテリーのおすすめを紹介します。
この記事を書いた人:きりん
元ディーラーの一級整備士で整備士ねっと管理人です。自動車整備業界に長く携わり、現在は整備業界のコンサルなども行っています。twitterでたくさんの整備士さんや業界の人と繋がっています。(seibisi_net)
M42(R)バッテリーなら、カオスがベスト
ダントツでおすすめするバッテリーは、パナソニックのカオスというバッテリーです。
これ以外に今のところおすすめは無いです。
カオスはパナソニック・ストレージバッテリーが販売する、最高性能のバッテリーであり、他メーカーに比べても性能が高い国産バッテリーです。価格はやや高めです。
カオスの性能
- 大容量、最高水準
- クイックチャージ性能 約10%UP
- 長持ち約1.77倍・約700g軽量
- 駅が減りにくい、減液性能約1.95倍
- こだわりの日本製・カーオーディオの音質が変わる
おそらく整備士の多くが、「バッテリーはカオスが一番良い」と答えるのではないかと思うくらい、プロからの評価が高いバッテリーです。
また、音楽好きの間では「オーディオの音質が変わる」ということから、カオスを選ぶ人も多いようです。
多少値段が高いのが難点ですが、日本製にこだわっている、王道パナソニックの確かなバッテリーです。私が購入するならもちろんカオス一択です。ずっと使っています。
カオスは少し価格が高い
アマゾンなどで検索するとわかりますが、カオスは他のバッテリーと比較して、ちょっと高い事が多いです。
それでも、たとえ1,000〜2,000円高いとしても、簡単に寿命で元が取れるとかなと自分は思いますね。1年長く使えたら万々歳。
※2023年7月現在、値段においても他のバッテリーとそれほど差が無くなっています。
参考:軽自動車用バッテリーの価格
- 店舗(整備工場など)価格:5,000~15,000円程度
- ネット価格:4,000~10,000円程度
カオスがおすすめの人
- ちゃんとしたものを買いたいという人
- バッテリートラブルなんて二度とゴメンという人
- 無難に王道・定番を選びたい人
バッテリーのサイズ確認
バッテリーには規格・サイズがあって、車によて「合う・合わない」があります。互換性と言います。
特にカオスは少し難しいので、必ず下記の内容を確かめてから購入するようにしてください。
軽自動車のバッテリーはM42(R)が多い
アイドリングストップ機能が付いている、軽自動車の多くが、M42または、M42R
例えばダイハツは、2011年のミライースの発売を皮切りに、現在まで次々とアイドリングストップ車を発売していますね。
車種は、ミライースの他にタント、ムーヴ、ミラ、ムーヴコンテ、ミラココアなどですが、それらをダイハツでは「エコアイドル」と呼んでいます。
このダイハツ・エコアイドルの車両は、基本的にシステムが同じで、搭載されているバッテリーは全てM42です。
ホンダはN-BOX(エヌボックス)をはじめとするNシリーズにM42Rを装着しています。
その他、日産・三菱などのアイドリングストップ機能付きの軽自動車には、M42、またはM42Rのバッテリーが搭載されていることが多く、最も需要の多いバッテリーの一つになっています。
スズキの軽などに搭載されるK42
K42はM42と互換性あり。というかほぼ同じ
K42とM42は、サイズが若干異なるだけです。M42に完全に適合しますので、需要の多いM42を装着するのがおすすめです。
M42とM42Rは別のもの
M42とM42Rは別のもので、互換性がない
国産軽自動車ではM42の装着率が最も高いのですが、M42には「M42」と「M42R」の2種類が存在しますので、ご自分の車がどちらなのかを必ず確認してください。互換性のないバッテリーを購入しても、装着することができません。
参考:軽自動車メーカーごとのバッテリーサイズ
以下、各メーカーのアイドリングストップ機能付き軽自動車のバッテリーサイズです。
メーカー・車種 | バッテリ |
---|---|
ダイハツの軽 | M42 |
スズキの軽 | K42R M42R M42 |
ホンダの軽 | M42R |
日産の軽 | K42 M42 |
三菱の軽 | K42 M42 |
※M42とK42は完全互換
※購入する際は、実際に搭載されているバッテリーを確認してください。
バッテリーサイズを調べる方法
カオスの公式ページで車種ごとに、バッテリーのサイズが確認できます。
不安な方や、実際にバッテリーサイズの確認ができない方は、こちらで確認してください。
カオスの互換性
M42またはM42Rのバッテリーを購入したい場合、カオスに限ってはM65または、M65Rを選んでください。
さらにカオスに限っては、上記注意点があります。必ず確認してください
自分の車に「M42(R)」が搭載していた場合でも、カオスを買う場合は、「M65(R)」が適合します。
実は、現在のカオス M-65 が登場するまでは、M-55を、その前はM-42を製造・販売していました。
つまり、カオスのバッテリーサイズは、M-42、M-55、M-65、全て同じです。(Rも同様)
現在は M-55 、M42はおそらく在庫分しか市場にないため、今後順次切り替わっているM-65を購入してください(M-55よりM-65の方が性能が高いので、M-55ではなくM-65をおすすめします)。
カオスの価格をチェック
カオスM65(ダイハツなど)
カオスM65R(ホンダ・スズキなど)
他を選ぶとしたら、とにかく安いM-42
正直、カオス以外のおすすめはありません。なので、カオスでなければ価格の安さで選んで良いのかなと思います。
M42(R)はそもそも性能が高い
M-42、M42(R)というバッテリーはアイドリングストップ車専用で、そもそも性能が高いバッテリーです。
規格上、その性能は一定以上なければならないので、どのメーカーのM-42バッテリーも一定の基準を満たしていることになります。
私の整備士としての経験からも、カオス以外のM42(R)バッテリーの中では、それほど大きな差は無いのかなと感じます。だったら値段の安いものを選べば良いんじゃないかなって、素直に思います。(私がよく知らないだけかもしれませんが、少なくとも私のまわりではそんな風潮があります)
他のM42バッテリー
GS YUASA
アトラスバッテリー
カオス以外のバッテリーはこんな人におすすめ
- 車の代替が近い
- とにかく安く購入したい
- バッテリートラブルがそれほど苦にならない
ググる時は「M42(M-42(R))__バッテリー」で検索してください。あまりに安い海外製のバッテリーはおすすめできません。何が起きても不思議じゃないです。
ネットで購入したバッテリーを交換する方法
- 工賃が安い整備工場を探す方法
- 出張整備を利用する方法
バッテリーは、ディーラーやスタンドなどの店舗で買うよりも、ネット通販が安いです。ものによっては半額以下になる場合があります。
しかし、バッテリーをネットで購入した場合、自分で取り付ける事ができない人は、どう取り付けるかが問題になります。多くの方は自分で取り付けすることができないでしょう。
そこで、ネットで買ったバッテリーを、お得に取り付けする方法を2つ紹介します。
なお、自分でバッテリーの交換する場合はこちらの記事を参考にしてください。
1.工賃が安い整備工場を探す方法
パーツ持ち込みが可能で、安い整備工場をネット検索します。整備工場検索サイトは最大手のグーピット一択です。簡単です。こちらの記事を参考にしてください。
2.出張整備を利用する方法
最近のトレンドとなっている、出張整備のSeibiiを自宅に呼びましょう。すごく便利です。
まとめ
自動車用バッテリーは、車種やメーカーによってサイズや規格などが細かく違うため、必ず互換性のあるものを選びましょう。
それを踏まえて、下記のおすすめバッテリーを選んでください。
M42バッテリーを購入するなら次の2つ
- カオスのM65、M65(R)
- カオス以外のM42、M42(R
私の場合はカオス一拓ですが、あとはあなたに合うかどうかです。
購入するならインターネット販売サイトが安いです。
ネットで買ったバッテリーを交換する方法は次の2つ
以上、軽自動車によく搭載されているM42(R)バッテリーのおすすめでした。