この記事では、ネット通販などで買った新しいタイヤを、ディーラーで装着してもらうことは可能なのか、その場合の工賃はいくらかかるのかについて、元ディーラー整備士が解説します。
この記事を書いた人:きりん
元ディーラーの一級整備士で整備士ねっと管理人です。自動車整備業界に長く携わり、現在は整備業界のコンサルなども行っています。twitterでたくさんの整備士さんや業界の人と繋がっているのでチェックしていただけるとうれしいです。(seibisi_net)
タイヤ持込みは可能か
できるディーラーと、できないディーラーがある
ディーラーでの新品タイヤ交換は、基本的にディーラーからタイヤを購入することが前提で料金設定されています。
その場合はタイヤ部品代の利益があるので交換工賃については比較的安い工賃設定がされていますが、タイヤが持ち込まれるとタイヤ部品の利益が無くなるので、安い工賃だけでは割に合わなくなります。そのため、ディーラーではタイヤ持込みに対する対応が2つに分かれます。
- 持込み交換を受け入れない
- 工賃を上乗せして受け入れる
以前は受け入れないディーラーが多かったですが、近年はネット需要が増えたため、対応するディーラーが増えてきている傾向にあるようです。
タイヤ持込み交換の工賃
10,000円~30,000円程度
タイヤ交換の工賃は主にタイヤサイズとディーラーで決めたそもそもの設定料金で変わります。また、一般的にタイヤを新しくした場合には、付随してホイールバランスの調整料金とタイヤの廃棄料金がかかります。
それらを加味すると、全部で10,000~30,000円くらいが相場だと思います。しかし、こればかりはディーラーや地域によって大きく違うので、できるかできないかも含めてしっかり見積もりを取った方が良いですね。
特に、東京などの都市部や特殊なタイヤ(スポーツカーなどの薄いタイヤ、RV車の大きなタイヤ)の場合は、この金額でおさまらなくても全く不思議ではありません。
そしてディーラーの持込み交換料金は、他の整備工場に比べて割高である場合が多いです。
安く持込み交換する方法

インターネットで持ち込み可能な整備工場を探す
ディーラー以外の整備工場やガソリンスタンド、タイヤショップなどでは低価格で持込み交換に対応する店舗があります。
そのような店舗をネットで探すには、現在のところグーネットというwebサービスで検索するのが良いです。
自分の済む地域で、持込み交換対応してくれる店舗を探すことはもちろん、メール等で見積もりをもらうことができます。
ディーラーじゃなくても安心できる?
自動車の整備の中でタイヤ交換という作業は少し特殊な作業で、設備やスタッフも含めてディーラーよりも技術力が高いところがたくさんあります。
もし不安であれば店舗名が”〇〇タイヤ”やブリジストンなどタイヤメーカーの看板を上げている比較的規模の大きい店舗を探すと良いです。そのような店舗は、タイヤに関してはディーラーより技術が高い場合が多いですね。元ディーラー整備士の私が言うのですから間違いないです。
詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
>>>【車の修理】近い整備工場を最速で探す方法/ネットで完結/部品の持ち込みOK
ネットでタイヤ購入のポイント
どこで交換するかを考えて購入する
ネットでタイヤを安く購入しても、交換工賃が高額になってしまったり、店舗への問い合わせなど多くの手間や面倒が掛かってしまうと、せっかく調べて購入した苦労が報われません。
ネットでタイヤを購入する際の最大のポイントは、どこで交換するかをあらかじめ考えて、総合的に安くなる方法、買った後にも楽になる方法を考えてから購入することです。
例えば、近年人気のタイヤフッドというサービスでは、購入したタイヤを直接交換する整備工場に送ることも可能ですし、交換する工賃も含めて一括でカード払いも可能です。アマゾンでは、交換チケットを事前に購入し、近くの提携工場で交換する方法もあります。
タイヤのネット購入について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
>>>タイヤのネット購入で失敗しないコツと方法【プロの整備士が伝授します】
まとめ
ディーラーで持込みタイヤの交換が可能かどうかは、ディーラーによりますが、対応してくれるところも多いです。
ただし、交換工賃は他の整備工場より割高になる場合が多いので、他の整備工場を探すか、最初から交換工賃や交換する場所も含んでいるサービスを検討してみてもよいかもしれません。
以上、ディーラーにタイヤ交換持ち込みは可能かどうか、交換工賃の目安でした。