1級整備士資格の難易度や合格率を徹底解説★筆記試験が難しい理由

整備士になる
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「1級整備士の筆記試験はとても難しい」と、よく話題になります。実際に過去の合格率も悪く、取得している人もそれほど多くいないのが現状です。

この記事では、自動車整備士最高峰の資格である1級小型自動車整備士試験(筆記試験)の合格率と難易度について、合格率のデータからは見えてこないものも含めて、どこよりも詳しく説明します。

1級整備士取得を目指す人はぜひご参考にしてください。

 

point1級小型自動車整備士の試験は、学科試験と実技試験があり、学科試験の中には筆記試験と口述試験があります。この記事はその中の最初の関門である筆記試験についての説明記事です。実技試験については実技試験の実施状況や合格率ご覧ください。

 

近年の合格率

 

それでは早速、日本自動車整備振興会連合会(日整連)が公表した、平成22年から30年まで(過去10年間)の1級小型自動車整備士試験(筆記)の合格率を紹介します。

 

試験年月 受験者数 合格者数 合格率
H30年3月 3,563人 823人 23.1%
H29年3月 3,318人 744人 22.4%
H28年3月 3,376人 1,274人 37.7%
H27年3月 3,216人 1,016人 31.6%
H26年3月 3,448人 1,489人 43.2%
H25年3月 3,470人 1,362人 39.3%
H24年3月 3,685人 1,261人 34.2%
H23年6月 65人 22人 33.8%
H23年3月 3,296人 752人 22.8%
H22年3月 3,561人 931人 26.1%
平均 31.4%
ローランド
ローランド

過去10年の合格率の平均は31.4%だな。

管理人キリン
管理人キリン

2級や3級の試験の合格率と比べると、圧倒的に低い合格率ですね。いかに取得が難しいかがわかります。

 

pointその年によって合格率にバラツキがありますが、これは純粋にその年の問題の難易度によるものです。出題者が合格率をうまくコントロールできていないとも言えます。

 

受験者の種別による合格率の違い

 

日本自動車整備振興会が公開している合格率のデータには見えてこないものがあります。

それは、受験者の種別による合格率の違いです。

専門学校等の1級課程卒業した人の合格率と、一度社会人となって働きながら受験する人の合格率が大きく違うため、分けて考える必要があります。

ここで言う受験者の種別は次の3つに分けることができます。

① 専門学校等で1級整備士課程を卒業した人

② 働きながら各都道府県の自動車整備振興会の講習を受けた人

③ どこの講習所にも通わず、自分で勉強した人

 

日本自動車整備振興会のデータは、この3つの受験者全ての人の合格率ですので、それぞれを分けて説明します。

 

専門学校等で1級整備士課程を卒業した人の合格率

 

実は、1級の筆記試験を受ける受験者の70%くらいの受験者が、専門学校や大学の1級整備士課程を卒業した人です。

そのような専門学校卒業の人の近年の合格率は40~60%です。

 

専門学校等の1級整備士課程では、2級整備士に合格した後、さらに2年間就学することで1級取得を目指します。

2年間学校で集中して勉強しますので、それ以外の人よりも当然合格率が高くなります。

 

例えば30年度の1級の全体の合格率は23.1%ですので、専門学校等卒業者は合格率を大きく引き上げていることになります。

この40~60%の合格率については他の受験者と比べると高いことは間違いないですが、別な言い方をすると、専門学校等に2年間就学しても4~6割の人が合格できないのです。

専門学校等に就学したとしても、この筆記試験に合格できなければ1級整備士となることはできず、それに掛けた時間とお金は泡と消えます。

他業種の国家試験と比べても、専門学校等に進学し、目的となる資格が取得できない人が4~6割もいる資格はそれほど多くは無いと思います。

それだけ取得の難易度が高い資格であると言えます。

 

専門学校等を卒業していない人の合格率

 

一方で、

・働きながら各都道府県の自動車整備振興会の講習を受けた人

・どこの講習所にも通わず、自分で勉強した人

の合格率は10%以下です。

 

つまり、もうすでに社会人となっている整備士の人にとって、1級の合格率は10%以下であるということです。

 

1級全体の合格率は31%ですが、専門学校生が大きく合格率を引き上げています。

このことはあまり世間に認識されていないようです。

 

なぜそれほど合格率が低いのか

 

1級整備士の合格率が低い理由には、次のようなものがあります。

合格率を低く設定している

1級筆記試験の合格率が低い最大の要因は、そもそも出題者(国)が、合格率が低くなるように設定しているからです。

整備士最高峰の資格である1級小型自動車整備士の筆記試験の合格率を、2級や3級などの資格よりとは分けて考えているのです。

その設定された合格率とは、おそらく30~40%程度ではないかと思います。

毎年の問題を合格率がそのあたりにくるようにコントロールしているのです。

 

合格ラインが高い

1級筆記試験の出題数は50問です。そのうち40問に正解しなければなりません。

つまり合格ラインは80%です。

その他の整備士の資格は全て70%ですので、単純に合格ラインが高く設定されています。

 

出題範囲が広い

整備士の試験には公式の教科書があり、試験問題はその教科書の中から出題されると決まっています。

教科書の内容を全て網羅するように勉強すれば、必ず合格できます。

そのことは1級でも同じです。

しかし、1級の教科書の数は他の種目よりも多く、さらにページ数もかなり多い分厚いものになっているため、出題範囲が広く全てを網羅する事がなかなかできないという難しさがあります。

また、技術的な知識ではない「地球環境に関する問題」などの出題があることも、ネックとなっているのかもしれません。

これまで地球環境や工場の管理に対する勉強をしたことが無い人が多いからです。

 

ちなみに1級の教科書の種類は次の5冊です。

・ガソリンエンジン

・シャシ

・新技術

・環境保全・安全管理

・法令

 

必ず新しい問題が数多く出題される

1級の試験は、合格率をある程度低くしたいという出題者側の考えがある為、2級や3級の他の種目に比べて、過去に出題のない新しい問題が数多く出題されます。

過去に出題のない新しい問題が多くなると、合格率が下がります。少ないと上がります。

 

当たり前ですが、新しい問題は過去問を完璧に暗記しても解くことができません。

新しい問題は教科書の内容を本当の意味で理解していなければ解けないのです。

これが毎日勉強している学生でも4~6割の人が合格できない最大の理由です。

 

これまで30%程度だった合格率が、突然90%になってしまうようなことは絶対あってはいけませんので、毎回新しい問題を数多く出題し、合格率をある一定のところににコントロールしているのです。

また、1級は教科書の範囲が広いためどこからでも新しい問題を出題できるので、出題する側からすると新しい問題が作り易いとも言えます。

 

以上、1級筆記試験の合格率が低い理由でした。

 

これから試験の難易度が変わる!?

 

以前から「1級の問題の難易度が下げられる」といった話が噂されています。

噂される理由の一つに「自動車整備専門学校等の団体からの圧力がある」と言われています。

 

今現在、専門学校等の1級課程に進学しても、確実に1級の資格が取得できるとは全くいえない状況です。

そのことから、1級課程に進学することを躊躇する人(親御さんも含めて)がいることは間違いありません。

1級の難易度が下がれば、合格率が上がり、1級課程に進学する生徒も増えるため、専門学校側からすると願ったりかなったりです。

専門学校にとって、1級の難易度や合格率というのは死活問題なのです。

 

さて、そのような圧力を受けて、資格を与える側の国はどのように考えているのでしょうか。

 

実は、国は1級整備士制度について、見直しや新たな取組みを図ることを検討しています。

なぜかというと

・1級整備士があまり増えない(受験者も増えない)

・世間に認知されていない

・そもそも1級整備士に優位性がないので、必要だと思う人が多くない

という問題があるからです。

 

このようなことから、将来1級整備士の立場や役割を見直す時が来て、それにともない1級筆記試験の難易度が下げられるというのは、全く無い話ではないのかもしれません。

しかし今のところ何も決まっていないただの噂話です。

管理人キリン
管理人キリン

問題が急に易しくなるのも問題あるよな

 

 

まとめ

・1級筆記試験の近年の全体の合格率は31%

・1級課程を卒業した人の合格率は40~60%

・社会人の合格率は10%以下

・合格率が低いのは、そもそも国がそう設定しているから

・今後難易度が下げられる可能性がないとも言えない

 

管理人キリン
管理人キリン

最後までありがとう。ついでにこれらの記事も確認してみてね。

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