整備士の転職

整備士が上手く退職する方法とコツ【元ディーラー整備士の経験】

ディーラー整備士円満退社
  • 職場の同僚に迷惑を掛けないように辞めたい
  • 退職の意思を伝えるタイミングは?

ディーラーを辞めたいと考える自動車整備士が昔より増えているようですね。

その傾向は、特に20代の若い世代に強く、理由は「賃金の悪さ」「労働条件の悪さ」「休日・休暇条件の悪さ」などが挙げられます。

この記事では、私が10年間ディーラー整備士として働き、その後退職した時の経験や、その間退職していった何人もの整備士の退職方法を見てきた経験から、ディーラー整備士ならではの退職方法について解説します。

この記事の内容
  • 整備士が円満退職する方法
  • 損しない退職方法のコツ

本当に退職するの?

退職する方法を説明する前に必ず確認して欲しいのが、本当に退職の決心がついているか、退職した後に後悔しないかです。

「大きな整備ミスをしてしまった」「嫌な事があった」など、一時的な感情に流されて辞めることを決心するのはおすすめできません。

ディーラー整備士は、一度辞めてしまえばまたディーラーに就職することはなかなか難しいのが現実です。

ディーラーには他の整備工場では経験できない事がたくさんあるため、特に若いディーラー整備士はしっかりと将来のことを考えて決断しましょう。

あくまでも「長期的な目線で、あなたの将来のためにどうか」という基準で退職について考えてください。

また、あなたの意思がしっかりと固まっていない場合、会社から引き留められれば、あなたの気持ちも簡単に揺らいでしまうでしょう。

結果的に会社を辞めないことになった場合には、気まずい状況になったり、評価が下がってしまうことが予想され、「最初から辞めるなんて言わなければ良かった」と後悔しまう可能性があります。

もし、まだ退職する事に少しでも悩んでいるようでしたら、ぜひ一度、次の記事を読んでみてください。

最初に誰にどう伝えるのか

あなたの退職する意思が固まった場合、真っ先に伝えるのは直属の上司であるサービスマネージャーです。

ここでの注意点は3つです。

  • 同僚や先輩には必要最低限話さないこと
  • 直属の上司でない、拠点の店長や本部の上司に先に話さないこと
  • 突然退職願を提出しないこと

同僚や先輩には必要最低限話さないこと

同僚などから噂が広まり、人づてに上司に伝わってしまうと、上司はいい気分はしないでしょう。

上司は今後の拠点運営のことなどを考え、さらに本部サービス部長などと相談しながら、方針を決定します。

方針が固まる前に「○○君辞めるんだって」などと噂が広まると、会社側からするとその後の処理がとてもやりにくくなります。

また、周囲の同僚も、「辞めるのか・辞めないのか、いつ辞めるのかはっきりしろ」と感じる人も多く、自分が批判される可能性が十分あります。

辞める意思がはっきりと固まっているのであればなおさら、同僚や先輩には極力話さない方が良いでしょう。

チェック

辞める事が決まっても、ギリギリまで同僚には秘密にしたほうがいいです。話しても決して良いことはありません。

関連記事>>>整備士の転職・退職理由TOP5に業界の深い闇/「整備士やめとけ」は正論か!?

直属の上司でない、拠点の店長や本部の上司に先に話さないこと

直属の上司よりも、拠点店長や本部の上司のほうが話しやすい人もいると思いますが、必ず直属の上司に話してください。

直属の上司が知らない話を、そのさらに上司が知っているとなれば、直属の上司の立場がありません。

「部下の管理が甘い」と、管理能力を疑われ、直属の上司が叱責を受けたり、評価が下がってしまう可能性があります。

まず最初に直属の上司に辞めたい意思を示すのがマナーであり、円満退職のコツです。

突然退職願を提出しないこと

一般的には、上司が退職願いを受け取った時点で、「退職が受理された」となる為、突然退職願いを提出してもその場では、受け取ってくれないことが予想されます。

まず初めに口頭で「ご相談があるのですが・・・」などと切り出し、退職の意を伝えるのが妥当です。

話がまとまり、内々に退職する日が決定してから退職願いを提出しても、なんら遅いことはありません。

上司や会社と相談した後、内々に決まってから退職届を出しても遅くない

但し、テレビドラマで良くあるように、突然退職願いを提出することで、何らかの意図を含ませることができます。

突然退職願いの封書を見た上司は、やはり衝撃が大きく、特に重要なポジションの整備士であれば、サービスマネージャーは落胆するでしょう。

それによって、自分の意思が固い(引き留めてもムダだよ)という意思を含ませることや、会社に対する不満を強く持っていることなどが表現できるかもしれません。

しかし、円満退社を望むのであれば、なるべく避けたい方法です。

退職理由について

自動車整備士が転職を考える理由については、自身のキャリアアップの為などのポジティブな意見よりも、待遇の悪さなどによる会社に対する不平不満が圧倒的に多いようです。

関連記事>>>整備士の転職・退職理由TOP5に業界の深い闇/「整備士やめとけ」は正論か!?

しかし、会社に対する不平不満を、退職の理由として上司に話すことは、基本的におすすめできません。

理由は明確で、「そこは今後直していくから辞めないでくれ」「それについては本部と相談するからもう少し待ってくれ」などと言われ引き留められる可能性があるからです。

不平不満を口にしてしまえば、「そこを改善する」と言われた場合に、返す言葉がなくなってしまう可能性があります。

既に辞める意思を固めているのであれば、それは得策とは言えず、辞めたい理由はウソでもいいので、自分側の問題にすべきです。

  • 「違う夢に向かってやりたい仕事がある」
  • 「新たなチャレンジをしたい」

などの、前向きな理由にしておくといいでしょう。

チェック

「やりたいことがある」と言われると、聞いた側は返す言葉が無くなるので、強い慰留を防げます。

しかし、自動車整備士として次の整備工場に転職する場合は注意が必要です。

意外と自動車整備業界は狭く、国の検査場や研修会などで前の職場の人と偶然会ってしまうことなど日常茶飯事ですし、「あいつは今あそこで働いているよ」など、整備士同士の噂であっという間にウソがばれてしまうケースがあるので、極端なウソはやめたほうが良さそうです。

その後の仕事がやりにくくなる事もあります。

全く違う職種に転職する場合や、遠い場所で再就職する場合は全くのウソでも問題ないでしょう。

仕事を辞めることは、基本的に理由に関わらず誰にでも与えられている権利です。

引き留められたら

ディーラー整備士が退職を申し出た場合、強い引き留めに合うのは間違いない

ディーラーはギリギリの人数で運営している拠点が多く、整備士が一人でも抜けてしまう事は会社にとって大ダメージとなり、残される同僚にもかなりの負担がのしかかってくるでしょう。

また、サービスマネージャーにとっても、自分の管理能力を問われることとなります。このことは、ディーラー整備士のあなたなら十分理解できるはずです。

あなたが退職の意思を伝えた場合、

  • 辞めることを必ず引き留められます
  • 次に、辞める時期を延ばすことを提案されます

このことは、必ず頭にいれておいてください。

  • 「待遇を改善するから・・・」
  • 「もう一度冷静になって考えてくれ・・・」
  • 「なんとか3月まで働いてくれないか・・・」

このように、さまざまな形で引き留められでしょう。もちろん私の時もそうでした。

しかし、もうあなたに覚悟が出来ていれば迷うことはありません。

どんな事を言われても、前向きな理由を伝え、悩んでいる様子を見せずに意志が固いことを伝えれば、退職の話は進んでいくはずです。ウソでもいいので「新しい仕事が決まっている」と伝えてしまってもいいでしょう。

とにかく「既に意志は固く、引き留めてもムダだよ」と思わせるのが一番です。

どうしても退職届けを受け取ってもらえない場合は、本部の上司や人事部などに相談するか、最終的には弁護士などに相談してください。

退職の日はどう決める

退職希望日の1ヶ月以上前に、会社に退職の意志を伝えるのが一般的です。会社の就業規則に定められている場合がありますので、確認してください。

ちなみに民法では、2週間で辞められることになっています。

また、「ボーナスをもらってから辞めたい」と思うディーラー整備士も多いはずです。

その場合、ボーナス査定が終わる前(賞与額が決まる前)に辞める意志を伝えてしまうと、当然ボーナス査定が極端に下がる可能性があるので要注意です。

ボーナスが出た直後に辞める意志を伝え、その後1ヶ月程度で退職するのが理想です

但し、あまり極端にボーナスを意識した退職をすると、上司や同僚から「ボーナス退職だ」と嫌味をもらう可能性が高いです。

他の整備工場で、整備士として転職を考えている人や、今後も何かしらの付き合いをしたいと考えている人は注意してください。

しかしほとんどのディーラーの場合では、おそらく「ボーナスをもらって退社する事」にはそれほど興味が無く、「どうやって一人いなくなった分のフォローをするか」や「辞めるあなたがやっていた仕事を誰にさせるか」などについてのほうが興味があると思いますので、それほど考慮する必要は無いのかもしれません。

やはりディーラー整備士にとっても、上手な退職のコツは「ボーナスを満額もらって、即時に辞める事」なのです。

また、有給休暇を消化して辞めたいと考える整備士も多いはずです。

辞めることが決まってから、会社に行って同僚と仕事をするのは辛く、誰もが行きたくないと思います。そして、有給休暇を消化することはもちろん当然の権利です。

しかし、仕事の引継ぎはしっかりと行って下さい。

引継ぎをしっかりしなければ、残された同僚に多大な迷惑をかけます。これだけは絶対に円満退職に欠かせないことです。

引継ぎが問題なくできた後に、有給休暇を使って辞めることを考えましょう。

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最後に

ディーラーを辞めることを考えているあなたは、会社に対する様々な不満を持っていると思います。

しかし、退職する時にはそれなりのマナーがあり、コツがあります。一時的な感情に流されず、冷静に落ち着いて退職の手続きをすすめてください。

また、一部のディーラーでは、「一身上の都合による退職の場合は退職金が著しく減額される」会社や、「検査員の講習費用や資格取得の際の研修費を退職時に支払わせる」会社があるようです。

その他さまざまなペナルティがあるディーラーがあり、納得できない場合は弁護士に相談してください。

退職や転職はあなたの大事なターニングポイントです。失敗しないようにしっかりと準備しましょう。

以上、ディーラー整備士の退職の方法とコツでした。

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