- タイヤを新品に交換したら異音がする
- 自分でタイヤを交換したら変な音がする
- 整備工場でタイヤ交換した後に異音がする
この記事は、こんな症状に対する原因について、一級整備士が解説します。
3分ほどで読める記事です。
この記事の内容は、個人的な感覚や経験で書いていますので参考程度にしてください。確実な修理のためには、整備工場で点検してもらう必要があります。
交換後のタイヤ異音の原因で可能性のあるもの
- タイヤの取り付けナットが緩んでいる(締め付け不足)
- ブレーキ部品の干渉
- タイヤサイズの不適合
- タイヤの質が悪い・相性が合わない
タイヤ周りの異音の原因は他にもあるのですが、タイヤ交換直後の異音である場合、このような原因である場合が多いです。私の経験では上から順に多いイメージです。
それぞれ、詳しく解説します。
タイヤの取り付けナットが緩んでいる(締め付け不足)

タイヤ交換後の異音で、最も多い原因はタイヤのナットが緩んでいる場合の異音です。
最も危険な”走行中のタイヤの脱落”を回避するため、真っ先に確認すべきです。
症状
- タイヤの周期に合わせて、低速でコトコト異音
- ブレーキ操作でコトコト異音
- わずかなハンドル操作で音が出たり出なかったり
- ハンドル操作に違和感
「タイヤの周期に合わせて」というのは、車のスピードに合わせて、音の間隔が速くなったり遅くなったりする症状です。
わずかなハンドル操作で異音というのは、ハンドルを右にきると異音が出て、左に切ると出ないなどです。
なぜそういう異音が出るかについては、専門的なので説明を省略しますが、遠心力やタイヤ(ホイール)のずれ、車両の重心の変化などが関係しています。
タイヤの緩みは、とにかくたくさんの違和感が出ます。
このような症状の場合は直ちに走行をやめ、増し締めの確認や、整備工場に連絡しましょう。
ブレーキ部品が干渉している

これは、ディスクブレーキのバックプレートとディスクロータが干渉して、こすれている状態になって起こる症状です。
経験上、意外とかなり多いです。
症状
・「カラカラ」「ガラガラ」「シャラシャラ」と、比較的軽い音
・金属がこすれあうような音
・ハンドルを大きく左右に切ると、音が大きくなったり、出なくなったりする
なぜ、タイヤ交換後に起こるのかというと、タイヤを外すときに、ホイールをこのバックプレートにぶつけてしまって、変形させることがあるからです。
修理には技術が必要です。整備工場に依頼しましょう。
タイヤサイズが合っていない

家族の別の車のタイヤや、以前乗っていたタイヤを間違えて装着してしまうケースがあります。
- タイヤの外周が大きすぎる
- 前後のタイヤサイズが違う
このことによって、いろんな異音や不具合が起きます。
症状
- ハンドルを大きく切ったときに「ガンッ」と底付き音
- スピードを上げるにつれて「ゴー」という音とブルブル振動が大きくなる
タイヤサイズが合っていない場合、他にも車の種類によっていろいろ症状があります。
そのまま走行すると、大きな故障や事故の原因になる可能性があります。もう一度、タイヤサイズの確認をしてください。
レアケースですが、サイズ違いにより、バランス・ウェイトが干渉してしまって異音が発生する場合もあります。
タイヤの質が悪い・相性が合わない

この音は、ロードノイズといわれるタイヤ固有の音です。
症状
- スピードを上げるにつれて「ゴー」という音がうるさくなる
車とタイヤの相性や、タイヤの性能によって変わりますので、基本的には静粛性の良いタイヤを装着すれば異音は解消します。
一般的に、スポーツ性能の高いタイヤ、スタッドレスタイヤ、安価な海外製のタイヤなどは、静粛性が低くロードノイズが大きい傾向があります。
以上、タイヤ交換後の異音についての解説でした。参考程度にしてください。