・ディーラーの代車にガソリンを給油して返すべきか
・借りるときに満タンでない代車には、どのくらい給油すべきか
ディーラーや整備工場で代車を借りた場合、ガソリンの給油について、はっきりと説明を聞かずに借りてしまう場合があります。
この記事は、このような疑問に対し、元ディーラー整備士の管理人がわかりやすく解説します。
代車の返却時にガソリンの給油は必要です
ディーラーの代車、民間の整備工場の代車、レンタカーなど、全てに言えることですが、代車を借りた場合はガソリン(燃料)を給油して返却する必要があります。
レンタカー会社では、貸すときにそのあたりをしっかりと説明しているので、これはみなさんの常識となっているのですが、整備工場などのサービス代車(無料で貸している工場所有の代車)については、説明されないケースも多く、給油は必要ないと考える人もいるようです。
しかし一般的には、整備工場の無料代車というのは単に「車を貸してくれる」のであって、「自分が移動するための費用(燃料)をタダでもらえる」ものではありません。
よく考えれば、当たり前だということに気づくでしょう。「旅館やホテルの備品を全て持ち帰ってしまう宿泊者」になんとなく似ていますね。
ディーラーを含む日本の自動車整備工場において、正式に「代車の燃料の給油は必要なし」という整備工場はおそらく存在しません。
自分が使用した分の燃料は給油して返却しましょう。
代車への給油は自分が使った分を
代車を借りた時に満タンであったならわかりやすいですが、中途半端な量で借りた場合困ることがあると思います。
中途半端な量で借りた場合、給油量はだいたいの量を給油すればOKです。
なぜなら、最初から満タンで準備していなかった整備工場側にも落ち度がありますし、貸し出す前も、貸し出した後も、どのくらいの量が入っているかなんて整備工場側でも正確にわからないからです。
「だいたい使った分は給油しましたよ」と、整備工場に伝えてあげれば、多少少なくても、問題ありません。「ありがとうございます」と気持ちよく感謝されるはずです。
実際には代車に給油しない人も
私の経験から、実際に貸した代車に給油してくれないお客様も多数いることは事実です。
その場合、しっかり説明して給油してもらうか、燃料代を請求すればいいのですが、整備工場側は仕事を受けた側ですので立場が弱く、「代車のガソリンを給油して欲しい」とはなかなか言いにくいこともあり、整備工場によってそのまま泣き寝入りとなることがあります。
しかし、整備工場側からは、「常識のないお客さん」と思われますし、わざわざ、「給油していただけますか?」と、言わなければいけないのは、お互いに気分のいいものではありません。
その後もその整備工場と付き合いたいのであれば、「給油せずに知らんぷりする」という行為は避けた方がいいでしょう。
また、特にディーラーではそのあたりの管理はしっかりしているので、燃料代を支払わなくて済む可能性は高くありません。
代車を借りて事故を起こしてしまったら?
整備工場のサービス代車での事故は、一般的に借りたお客様側が補償します。保険を使うなり、自分で支払うなりして補償してください。
しかし、大事な事はすぐに借りた整備工場にその旨を伝えることです。
軽くこすってしまったような場合でも絶対に隠さず報告してください。
整備工場は自動車のプロです。必ずわかります。
また、ちょっとした傷などなら、案外あっけなく問題なしとしてくれることもあります。
整備工場は、信頼しているお客さんなら、なんとかしてあげようとしてくれるはずです。
整備工場のサービス代車とは
そもそも整備工場の代車とはどういう性質のものなのでしょうか。
整備工場で代車を貸す場合、次の2種類のパターンがあります。
・整備工場所有の車
・正規のレンタカー
車検や修理でお客様に代車を貸す場合、大抵は整備工場所有の車を貸し出します。
無料で貸し出すため、サービス代車と認識されています。
サービス代車なので、事故時の修理費用などは全てお客様の責任ですることとなります。友達の車を借りているのと同じだと考えるとわかりやすいですね。
サービス代車が気に入らないときは、正規のレンタカーが借りられます。
しかし、もちろん有料です。
正規のレンタカーは1日いくらで有料貸し出すもので、一般的なレンタカーを借りるのと同じです。自動車保険の適用等で、レンタカー特約が付いている場合などは、正規レンタカーを貸すことがあります。
まとめ
ディーラーや整備工場が貸す代車の燃料は、使った分を給油して返却する必要があります。
給油しないで返却すると、「常識やマナーが足りない人」と、思われることは間違いありません。整備工場と良い信頼関係を築くためにも、サービス代車の給油は忘れずに実施しましょう。
以上、ディーラーの代車返却時にガソリンを給油・満タンにするべきかについてでした。
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