エンジンがかからない原因と解決法/電気は付く?セル回らない?一級整備士の解説

エンジンが掛からない場合の対処法 車を知る

自動車のエンジンがかからない原因はたくさんあります。

ヘッドライトなどの電気が付く場合やセルが回らない場合など、細かい症状の違いで、ある程度切り分けはできるものの、整備士でもなければ原因を特定することはなかなか難しい事です。

車のエンジンがかからない場合は、基本的にプロに任せることをおすすめします。

しかし、とても簡単な理由でエンジンがかからなくなっている場合もありますので、自分で確認できることを実施してから整備工場に整備依頼すると効率的です。

自分で簡単な確認をすることで、早期解決につながり、修理費用も節約できる可能性があるので確実に実施したい事です。

この記事では、エンジンがかからない原因について、誰でも簡単に確認する方法を順に説明します。スムーズなトラブル対処をするために最後まで確認してください。

また、この記事を書いている私は、元ディーラーの一級整備士で、現在も自動車整備の仕事に携わりながら当サイトを運営しています。

実際にたくさんの車の故障診断・修理してきた経験から、より信頼できる情報発信を心がけています。

エンジンがかからない4つの原因

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自動車のエンジンがかからない原因を大きく分けると、下記のようになります。

  1. 操作が不適切
  2. 鍵・セキュリテイ関係の不具合
  3. バッテリー上がり
  4. エンジン本体、システムや部品の不具合

1~3までは整備知識の無い人でも確認する事が可能なので、確認方法を説明します。

「4.エンジン本体やセルモータの不具合」については、整備知識の無い方が判断することは不可能に近いので、1~3までをチェックして、それでもわからなければ整備工場に修理依頼するようにしましょう。

それでは3つの確認を説明します。下記の順番で実施すると効率がよく、私が実際にお客さんに実施してもらっていた順番と内容で説明します。

1.操作が不適切

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  • シフトレバーがPレンジに入っていない(AT)
  • ブレーキを踏んでいない・踏む力が弱い(AT)
  • クラッチを踏んでセルを回していない(MT)

上記のような操作ミスは、家族や知人の車など、慣れていない車を運転する場合によく起こります。特にヘッドライトなどの電気は付くけどセルが回らない場合は確認しましょう。

セルモーター(スタータ)が回る音(ギュルギュル)がわずかでもしている場合は、この可能性を否定できますが、全く音がしない場合(回っていない場合)は操作ミスの可能性があります。

確認方法は、メータ内の「P」の表示が点灯しているか確認するとともに、シフトを一度下げて、もう一度「P」に入れなおし、ブレーキを踏んでプッシュボタンを押してください。

マニュアル車の場合は、確実に左足でクラッチを奥まで踏み込んでエンジンを始動してください。

私の経験上、実際にこのような操作ミスで整備工場に連絡される人も少なくないので、確実に確認してください。

2.鍵・セキュリティ関係の不具合

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  • 鍵が無い・違う
  • 鍵の電池が弱い・切れている
  • 鍵が水没などで壊れている

スマートキーと呼ばれるような、鍵を差し込まなくても持っているだけでエンジンが掛かる車の場合、鍵の問題による始動不良は非常に多く、寒い日の朝などによく起こります。

メーター内に表示される、鍵やセキュリティの警告灯が点灯・点滅している場合には、鍵に問題がある可能性が高いです。

操作ミスの場合と同様に、特にヘッドライトなどの電気は付くけどセルが回らない場合は確認しましょう。

セルモーター(スタータ)が回る音(ギュルギュル)がわずかでもしている場合は、この可能性を否定できますが、全く音がしない場合(回っていない場合)は可能性があります。

鍵・セキュリティ関係の不具合解決法

  • スペアキーを使用してみる
  • 電池がない場合の始動方法を確認して実施する

電池がない場合のエンジン始動方法は、車の取扱説明書に記載されています。

多くの日本車は、鍵でプッシュボタンを直接押す方法です。

右手(左手)に鍵を持ち、ブレーキを踏んで、鍵の先端でプッシュボタンを押します。

爪楊枝でエレベータのボタンを押すような感じです。

イメージできない人は取扱説明書を確認してください。

この方法は、鍵に内蔵されているボタン電池が切れていても、水没して中の基盤が壊れている場合でも始動できる可能性が高い方法です。

3.バッテリー上がり

次のような症状が出ている場合はバッテリー上がりの可能性が高いです。

  • セルモーター(スタータ)の音がいつもと違う(ギュルギュル音が)
  • かかりそうでかからない
  • ヘッドライトやハザードが付かない・暗い
  • キーレス操作で鍵が開かない
  • いつもと違うことが多すぎる(変な音、カチャカチャ音)

バッテリーが上がるとセルも回らないと思う方もいますが、通常のバッテリー上がりはセルが回ります。

但し、ライトの消し忘れ等で、バッテリーが完全に無くなっている場合は、セルが全く回らなくなり、ヘッドライトやルームランプなどの電気類も一切点灯しなくなります。

他にも車によっていろんな症状が出ますが、最もわかりやすいのは、プッシュボタンを押したときの、セルモーターの「音が小さい・音がしない・元気がない・間延びする・カラカラ音」など、音が違う事です。

バッテリー上がりの経験がある人ならば、整備士でなくても経験のありそうな男性なら判断できることが多いと思います。

私が整備士の頃は、携帯電話で音を聞かせてもらったりしました。

また、「ヘッドライトやハザードが付かない・暗い」という症状が出ていれば、バッテリー上がりの可能性が高まります。

バッテリー上がりの解決法

  • ジャンプスタート(一時的な救援始動)
  • バッテリー充電
  • バッテリー交換

ジャンプスタート

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バッテリーが上がってしまった車と、正常な車のバッテリーをブースターケーブルで繋いでエンジンを始動する方法です。

ジャンプスタートは一時的にエンジンを始動して走行できるようになりますが、エンジンを止めてしまえばまたかからなくなってしまう可能性が高いので、応急措置だと考える必要があります。

急ぎの場合や、とりあえず車をこの場所から動かしたい場合などは、整備工場、JAF、スタンド、レッカー屋さんなどにジャンプスタートしてもらうのが有効です。

また、プロでなくともジャンプスタートができる人や、常にブースターケーブルを車に積んでいる人もいますので、特に大人の男性が近くにいれば声をかけてみてもいいかもしれません。

また、大規模駐車場、大型店舗、パチンコ店などでは、管理人さんが助けてくれる場合があります。

但し、ハイブリッド車の場合は、思わぬ故障につながる場合があるのでプロに任せるのが無難です。

ジャンプスタートを業者に依頼した場合の料金は、車種や場所によって2000~5000円程度です。

バッテリー充電

整備工場にある充電器を使って、装着されているバッテリーを充電・復活させる方法です。

充電時間は3時間から1日程度必要で、3000~5000円程度の料金です。

バッテリーを充電しても新品のバッテリーの容量に戻るわけではないことや、新品のバッテリー価格が安くなっている事が要因で、現在は、バッテリーを新品に交換する方法が主流です。

私個人的にも、バッテリーは充電ではなく、新品に交換することをおすすめします。

詳しくはこちらの記事に書きました。

>>>自動車のバッテリーは充電で復活するか!【健全性(SOH)がポイント】

バッテリー交換

バッテリーを新品のバッテリーに交換する方法です。

バッテリーが上がってしまった場合の対応として、もっとも確実な対応と言えます。

整備工場、スタンド、カーショップで取り替えてもらう方法以外にも、ネットで買って自分で交換する方法があります。

中でも、ネットでバッテリーを購入して自分で交換する方法が最も費用がかからない方法で、車によってはそれほどハードルは高くありません。

詳しくはこちらの記事に書きました。

>>>バッテリー交換工賃の相場/持ち込みは別料金?

4.エンジン本体、システムや部品の不具合

上述した、操作ミスではない、鍵でもない、バッテリーでもない場合は、エンジン本体やシステム、部品の不具合になります。

この場合は、プロに診断してもらわなければ、直すことは難しので迷わず整備工場に連絡しましょう。

但し、どこの整備工場に出すかはとても重要です。

例えば、

  • 新しい車の場合は購入したディーラーがいい
  • 車検や修理してすぐの場合は、車検したところがいい
  • ディーラーより民間整備工場の料金が安い
  • ディーラーは信頼性があり早期修理可能

このように、時と場合によってもどこに出すのがよいかが変わります。

詳しくはこちらの記事に書きました。

>>>車の修理・車検はどこに出すのがいいのか【ディーラー以外の整備工場メリット・デメリット】

まとめ

自動車のエンジンがかからない原因を大きく分けると、下記のようになります。

  1. 操作が不適切
  2. 鍵・セキュリテイ関係の不具合
  3. バッテリー上がり
  4. エンジン本体、システムや部品の不具合

1〜3を自分で確認して、それでも解決しなければ、整備工場に修理依頼しましょう。

以上、エンジンがかからない原因と解決法でした。

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